大学受験勉強のやる気を引き出す「タイプ別の目標設定方法」を解説!
4つの志向型(3) プライド型
偏差値や名門大学にこだわっているのが特徴 プライド型は、「偏差値60以上の大学に行きたい」「頭がいいと思われたい」など、自分のプライドを満足させられるかどうかを基準に大学を選ぶタイプです。「周りの人に負けたくない」という意識が強くあるため、いつもライバル視している同級生や兄弟姉妹などと同等、もしくはそれよりも偏差値の高いランクの大学をめざすことが目標になってきます。 勉強のモチベーションを保ちやすい傾向 このプライド型の子どもは、自らの固定観念や自分の育ってきた環境によって志望大学が左右されることがあります。たとえば、当初は進学してもよいと思っていた大学であっても、友人が「この大学には行きたくないよね」「あの大学はレベルが低いよ」などと話しているのを耳にして、「あの大学には行きたくない、より上のレベルの大学をめざす」と、意地になって考えを変えてしまうことがあります。 プライド型の子どもは、「行きたくない」と考えているレベルの大学が明確になっているため、自分のプライドを守ろうとする気持ちから勉強に向かいやすく、受験勉強へのモチベーションが継続しやすい傾向にあります。 この型の注意点大学名に執着し、学部を気にしない。偏差値を重視するため、あまり大学の内容を見ずに志望校を決める傾向にある。入学後に目標を見失うおそれがある。おすすめモチベーション維持のために、志望大学に不合格になったらどうするかを想像させる。大学ランキングを確認し、「この偏差値以上の大学に行きたい」というラインを明確にする。家庭の環境に合わせて志望大学をリストアップする(国公立・私立、地域・場所など)。合格後に大学での勉強に興味がなくならないように、早めに学部の内容を確認させる。入学したら次の目標を早めに設定できるよう、職業に目を向けさせるようにする。
4つの志向型(4) 年収型
高収入を得ることに憧れているのが特徴 年収型は、将来どれほどの年収を得たいのかが勉強を始める動機になるタイプです。この場合、○○万円以上の年収を得られる企業はどこか、職種は何かというように、理想とする年収を得られる企業や職業を知るところから始まります。その上で、そうした高年収の職に就きやすい大学はどこなのかと、理想とする年収をきっかけに受験へのモチベーションを高めていくのです。 もちろん、年収が人生のすべてというわけではありません。お金がなくても幸せな人もいれば、逆にお金があっても幸せを感じていない人もいます。同じように東京大学を出ても、いわゆるワーキングプアの状態に陥っている人はいるでしょうし、大卒でなくても上場企業の年収より多くの所得を得ている人も大勢います。 漠然としたイメージではなく、具体的な企業をチェックする そうした現実が前提となりますが、高校生がなんとなく「大学に進学したい」と思うのは、「高卒よりもいい就職先に就けるだろう」「今よりも選択肢が広がるだろう」「大卒ならばきっと年収は高いだろう」というようなことを漠然とイメージしているからです。 ただ、その多くはまだ経験したことがないものばかりなので、どれも単純なイメージになりがちです。その点、お金は普段から自分でも使っているため、物事の価値を測る物差しになりやすく、企業や職業を比較検討する際に理解しやすいのです。 そのため、高年収の企業をもとに入りたい大学を決めて、モチベーションを上げていくことが重要となります。 この型の注意点大学名に執着し、学部を気にしない。偏差値を重視するため、あまり大学の内容を見ずに志望校を決める傾向にある。入学後に目標を見失うおそれがある。おすすめ興味のある企業の年収を調べる。有名企業への就職率が高い大学を書籍やインターネットで調べる。「〇〇大以上を狙う」というように、目標とする大学を決める。