「貯金1000万円+退職金アリ」の公務員。老後は夫婦2人なら、築25年の持ち家を売って「賃貸」に引っ越すべき? 住み替えを「家賃10万円」でシミュレーション
住まい選びにおいて「賃貸か持ち家か」はよく議論されるテーマです。とくに退職後の住まいであれば、老後生活を見据えて考える必要もあるでしょう。 本記事では、老後の住まいとして、賃貸と持ち家にはどんなメリット・デメリットがあるのかを解説します。さらに退職を控えた貯金1000万円の公務員が、持ち家を売却して家賃月10万円の賃貸に住み替える場合の収支も試算しますので参考にしてください。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
老後の住まいを賃貸にするメリット・デメリットは
賃貸に住む大きなメリットは、比較的自由に住み替えや引っ越しができることです。この点は老後を考えても大きな利点になります。 例えば、老後は身体の状態も変化し、車の運転ができなくなったり、遠出がつらくなったりすることがあるかもしれません。その際、賃貸であれば、利便性の高い場所に住み替えることは比較的簡単です。仮にパートナーに先立たれるなど家族構成に変化があった場合も、小さめの賃貸に住み替えるなどの対応もできるでしょう。 ただ、最大のデメリットは、毎月家賃を払い続ける必要があることです。とくに収入源が限られがちな老後は、高い家賃を払うのを避ける人も多いでしょう。 さらに、老後の住まいとして気になるのは、高齢者は入居に制約が生じやすい点です。実は高齢になればなるほど、賃貸住宅は借りにくくなると言われています。 そのため、入居できる物件が限られ、連帯保証人や身元引受人も欠かせないでしょう。また、高齢者に限った話ではありませんが、入居後もオーナー側のやむを得ない事情で、退去を迫られる可能性は否定できません。
老後の住まいを持ち家にするメリット・デメリットは
老後の住まいが持ち家であれば、住まいがある安心感を得られるのは大きなメリットです。また、住宅ローンの支払いが終われば、日々の住居費は少なくて済みます。建物の維持管理やリフォーム費用、固定資産税などの負担はありますが、毎月支払う家賃に比べて高くはならないでしょう。 一方で、持ち家のデメリットは、簡単に引っ越せないことが挙げられます。売却すれば住み替えは可能ですが、賃貸に比べると時間も労力も必要です。 また、持ち家は売却で現金化できる反面、最終的な処分や相続の手続きなど、ゆくゆくは持ち家をどうするのか考えておくことも大切です。いずれにしても持ち家は自分の資産であり、経済的な側面や安心感を優先する人のニーズは高いでしょう。