フランスやイタリアなど7カ国、EUが過剰赤字手続き-対立必至か
危機対策の最前線に立つ可能性のある欧州中央銀行(ECB)は19日、人口の高齢化や国防費、気候変動による長期的な財政リスクに直面しているユーロ圏諸国に対し、直ちに債務削減に着手するよう求める報告書を発表し、懸念の声を上げた。
ECBが警告、ユーロ圏諸国の財政は主要なリスク-債務削減に着手を
欧州委の発表は、加盟国の債務と財政赤字についての何年にもわたる見直しの集大成だ。改正された規則は、これまで発動されることのなかった制裁制度と異なり、罰金によって執行を強化することを可能にしている。
7カ国は9月20日までに今後4年間の歳出純増の上限を約束する中期計画を提出する必要がある。欧州委は11月までこれを精査した上で、財政収支を均衡させるためにとるべき財政の道筋を規定する。
安定成長協定として知られるこの制度は、新型コロナウイルス対策の大規模な支援支出を許可するためにパンデミック(世界的大流行)の期間中は一時停止され、最近の生活費危機に際しても支援措置がとられた。
原題:France and Italy Get EU Scolding for Deficits as Markets Watch(抜粋)
--取材協力:Mark Schroers、James Hirai.
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Jorge Valero, William Horobin, Alessandra Migliaccio