「最近、疲れやすい」「イライラが止まらない」つらい更年期の症状…まずは見直したい“生活習慣”って?
更年期の症状がつらいなら、まずは生活習慣を見直してみて!
「最近、疲れやすい」「イライラする」「眠れない…」そんな悩みを抱えているあなたへ。もしかしたら、それは更年期が原因かもしれません。 【漫画で読む】「これってもしかして“更年期”!?」女性だったら誰もが避けては通れない道…更年期の症状を詳しく解説 更年期は、女性ホルモンのバランスが大きく変化する時期。心身に様々な影響が現れ、日常生活に支障をきたしてしまうことも。 そこで今回は、数々のメディアで活躍する産婦人科医・高尾美穂さんの著書『悩み・不安・困った!を専門医がスッキリ解決 更年期 そしてなりたい自分に近づく方法』(新星出版社)から、一部抜粋し、食事と自律神経のケアに焦点を当てた、更年期特有の不調を改善するためのヒントをご紹介します。
【生活習慣のキホン】食事ケア
<内臓脂肪の増加を抑えましょう> 更年期世代において気になってくるのが“お腹周りの脂肪”です。この脂肪は、「皮下脂肪」とは性質の異なる「内臓脂肪」です。内臓脂肪が増えると、高血圧、脂質異常症、高血糖などを生じますが、更年期にはエストロゲンの減少によっても高血圧や脂質異常症のリスクが高まるため、内臓脂肪の増加はできるだけ抑えたいものです。 内臓脂肪が増える第一の原因は、糖質と脂質のとりすぎです。お腹周りがきつくなってきたら、筋肉維持などに欠かせないたんぱく質は減らさず、糖質と脂質を少し減らしましょう。目安は、「今日、着ている服を明日もゆったり着られるようにする」といったことでもOK。糖分を含む飲み物を控えることから始めてみましょう。 <高血圧·脂質異常症対策もぬかりなく> 高血圧、脂質異常症を防ぐために、塩分とコレステロールが多い食品のとりすぎにも注意が必要です。「日本人の食事摂取基準 2020年版」(厚生労働省)では、成人女性の1日の塩分摂取量の目標値を6・5g未満としています。まず、よく食べる料理にどれくらいの塩分が含まれているか知っておきましょう。 コレステロールは脂質の一つなので、脂質全般についてとりすぎは禁物ですが、とくに、動物性脂肪に多く含まれる「飽和脂肪酸」は、とりすぎるとLDL(悪玉)コレステロールを増やします。肉の脂身や、ラード、生クリームなどに飽和脂肪酸が多く含まれているので、これらをとりすぎないようにしましょう。 一方で、青魚などに含まれる「不飽和脂肪酸」にはコレステロール値を下げる作用があるとされています。野菜· きのこ類· 海藻に豊富に含まれる食物繊維にも悪玉コレステロールを減らす働きがあります。こうした知識を持って、無理なダイエットをすることなく、賢く食べていきたいですね。