富士山の通行料「2000円」――高い?安い? 知事「ラーメンですら…」 “弾丸登山”やトイレ問題も【#みんなのギモン】
■安すぎる? 「2000円」どうみる
忽滑谷こころアナウンサー 「世界と比べてみると、富士山の2000円はちょっと安すぎるんじゃないかと思ってしまうくらいですよね」 小野解説委員 「確かに、私たちの富士山がこれでいいのだろうか、という気もします。では、どう捉えればいいのか。ヒマラヤや南米などで多くの登山に挑戦した、登山家の花谷泰広さんに聞きました。『富士山の通行料義務化は大賛成だが、2000円とは安すぎる』と言います」 「花谷さんは『日本人にとって富士山は唯一無二の存在。富士山に登りたいと、外国からも来る。かかるコストから通行料を計算するのではなく、富士山はこれだけの価値があると金額を提示して、みんなに納得してもらえばいいのではないか』と提案します」 鈴江アナウンサー 「確かに、葛飾北斎が浮世絵で富士山の美しさを世界に伝えてくれていますが、今の私たちが富士山の価値を下げて世界に伝えるのは、ちょっと違う気がしてきました」
■登山家に聞く…通行料の使い道は?
小野解説委員 「世界遺産ですから。『日本人の自然観や日本文化に大きな影響を与えた』と言われ、ユネスコからも『世界の宝』と評価されています。一方で花谷さんは、『2000円なら 2000円で使い方は大事』と指摘します」 「花谷さんは『いろいろな考え方があるが、登山道の整備や、火山なのでシェルターを作る、混雑緩和の対策、安全指導・レスキューのスタッフのさらなる充実なども大事といいます。訪れる人たちのサポートのために使われるのがいいのでは』と話します」 辻岡アナウンサー 「私は4度目に挑戦しようと思いますが、払う側からしてみても、『こういう風に使われるよ』と説明があれば、2000円でも3000円でも納得できる形になりますね」
■1日4000人を超えると山頂が混雑
小野解説委員 「混雑緩和については山梨県が今シーズン、5合目の登山口にゲートを設け、登山者数の上限を 1 日あたり 4000人とする方針を決めました。上限を超えたらゲートを閉めるという、結構厳しいものです」 「ちなみに去年は一番多い日で 3900人ほどでした。ギリギリ超えるか超えないかというところですが、この数を超えてしまうと山頂がかなり混雑してしまうということで、4000人という数を設定したそうです」 鈴江アナウンサー 「安全面を考えても必要なんですね」