富士山の通行料「2000円」――高い?安い? 知事「ラーメンですら…」 “弾丸登山”やトイレ問題も【#みんなのギモン】
■静岡県と山梨県の新たな対策は?
小野解説委員 「そういうことがないように、地元が対策に乗り出しました。静岡県の側では14日、県知事が『登山計画の事前登録を求めます』『登録がない人には登山の自粛を呼びかけます』という方針を発表しました」 「山梨県の側は、今は保全協力金として任意で1000円を徴収していますが、それに加えて今年のシーズンから新たに通行料として2000円を登山者から徴収しよう、義務にしようと打ち出しました。(関連する)条例案を議会に提出しようとしています」 「この『2000円』が注目されました。今週開かれた富士山世界文化遺産学術委員会では、出席者から『2000円はちょっと高い』『根拠は何か?』『集めたお金をどう使う?』といった声が上がりました」
■山梨知事、「価値」をめぐり問いかけ
小野解説委員 「こうした中、山梨県知事は『今や、ラーメンですら1杯2000円がどうだっていう問題になっているぐらいの話ですから、富士山の価値はそんなに低いものなのかと、私はあえて問いかけたいと思います』と語りました」 小野解説委員 「今、ラーメンの付加価値も上がってきて2000円くらいするものもあるじゃないですか。その中で富士山の価値がそんなに低いんですかね、という話なんです」 市來玲奈アナウンサー 「なるほど、富士山は世界遺産ですもんね。ただ、私は登山をしたことがないので素人ではあるのですが、例えば日本国内のテーマパークは結構値段が高いなという印象があるので、楽しむというジャンルでくくると、2000円は安いのかな...?」
■150 万円超も…海外の入山料は?
小野解説委員 「海外と比べてみたくなりますが、海外では入山料を導入している山が多いです。環境省資料や米国立公園局ホームページによると、世界で最も標高が高い地域のヒマラヤ山脈では、それぞれの山に設定されています。世界最高峰のエベレストだと、150万円以上です」 辻岡アナウンサー 「レベルが違いましたね」 小野解説委員 「値段も最高峰な気がします。南米のアコンカグアは登山の種類によって約2万円~20万円。かつてマッキンリーと呼ばれていた北米最高峰のデナリは約6万5000円です」 「観光や登山に来る人が落とすお金は大きな収入源になりますが、いずれも環境保全や登山道の整備など、山を守るためにも入山料は欠かせません」