心理カウンセラーが教える「運が悪いとき」の脳の特徴
運がいい人と悪い人には、どんな違いがあるのでしょうか。じつはそのカギを握っているのが、「ストレス」と「脳」です。幸せを引き寄せるために、今日からすぐにできる習慣をご紹介します。(取材・文:洪愛舜) 【図】不安の度合いの3つに分類すると...? ※本稿は、『PHPスペシャル』2024年5月号より内容を抜粋・編集したものです。
「運が悪いとき」は、認知機能が落ちている
運のよし悪しには、理解や判断、記憶などに関係する脳の機能である「認知機能」が大きく影響しています。「運がいいとき」は、認知機能が正常に働いている状態であり、「運が悪いとき」は、認知機能が落ちている状態なのです。 認知機能が正常に働いているときには、人は適切なタイミングに、適切な行動を取ることができます。物事がうまくいき、運が悪いと感じることはありません。 しかし、認知機能が落ちると、「やってはいけないこと」を「やってはいけないタイミング」でやりがちになります。これが続くと、すべてのことが裏目に出てしまい、悪いことばかり引き寄せて、運がどんどん低下していくのです。
脳が炎症を起こす原因は「自分へのダメ出し」
だとすると、どうして認知機能の低下は起きるのでしょうか? それはストレスによって、脳が炎症を起こしているからです。なかでも、自分を責めることによって生じるストレスの影響は絶大。自分を責めると自己免疫が暴走し、脳の炎症が悪化してしまうのです。 つまり、運をよくするためには、ストレスを溜めず、脳の炎症を抑えなければなりません。そこで重要になってくるのが、朝と夜の時間の過ごし方。なぜなら、朝は脳がリセットされた状態で、夜は脳を睡眠で休ませる直前なので、どちらも脳に影響を与えやすいタイミングだからです。 とくに、朝目覚めてすぐは、脳が一番クリアになっています。しかし、私たちは起きた瞬間から「昨日はあれができなかった」「今日はこれをやらないといけない」と、脳にストレスを与えることを考えてしまいがちです。そうしたことを避け、脳の炎症を防ぐための方法を知り、運を上げていきましょう。