小林製薬“紅麹ショック”で株価急落も「新NISA購入ランキング4位」の謎。投資のプロはこう見る
高値を更新した日経平均、最近の市況
日経平均は3月に4万500円に乗せたあと、内外のファンド勢、機関投資家などのリバランスや、期を挟んで益出しによる売却が、折からの日銀のマイナス金利解除や、FRBパウエル議長筋からの「5月の利下げはない」とのコメントなどによって、米国の早期利下げが後退。3月上旬までのマーケット観を変える環境になったこともあって調整もあった。 【画像】⇒小林製薬、紅麹コレステヘルプ 4万円前後では利益確定の売りを続けていた日本の個人投資家勢は、下げたところでは物色買いも入る。 その日のうちに売買するデイトレや短い期間だけ保有して差益を狙うスイングトレードをするような専業投資家と、それに準ずる人たちは別として、日常の仕事や普通の生活をする個人投資家は、上げトレンドよりも、むしろこうした押し目で下げたところで買うことが多いのだ。 証券関係者やセミプロの個人投資家の間では、この2か月あまり、一般には馴染みのない銘柄にフォーカスが当たっていた。 QPS研究所、さくらインターネット、住石ホールディングス、三井E&Sなど。 主役は短い周期で入れ替わり、ストップ高で上げたかと思いきや大きく売り込まれる。 個人投資家の思惑に機関投資家も加わって、連日激しい動きに翻弄された。市場に張り付くことのできない私は決して手を出さない銘柄だ。
注目されていた半導体、AI関連は?
また、3月上旬までは相場の主役と思われた半導体やAI関連の銘柄も、セクターのほぼ全てが買われることはなくなり、選択され振るい落とされる銘柄が出てきた。 私自身は半導体関連の銘柄を絞り込むとともに、本来の投資方法に戻した。出遅れた銘柄に注目するのだ。 メガバンクが爆上げしたあと、ビクともしなかったゆうちょ銀行を買ったり、関西電力が上げたあとに、低位のままだった東北電力や東京電力を買った。 東京エレクトロンは高すぎて簡単に手が出せないので、東京エレクトロン・デバイスに注目してみたり、という手法だ。 毎日のように売買するわけではなく、指値を入れて放っておくタイプの投資手法なので、中長期目線でしか考えない。そして、これが上手くいった。 好業績を発表をしたのに売り込まれたコマツや、円安で低迷していた100円ショップのセリアなどは、下がればひたすら買い続けたために持ち株は膨れ上がったが、それだけ利益も増えた。