絶好調の花王「ケイト」、初旗艦店の狙い
「KATE TOKYO 渋谷サクラステージ店」は、EC限定品を含めた全商品をラインアップする。店内は、アイブロウ、アイシャドウ、アイライナー、マスカラ、リップ、ベースメイクにグルーピングした棚が並ぶ。ウェブ限定色を含む108色のアイカラーや人気の“リップモンスター”全色などを取りそろえている。店頭には、5人(女4、男1)のスタッフに加え、韓国・中国・英語の通訳ができる2人のスタッフの計7人が常駐する。制服は、黒を基調とした私服コーディネートで、それぞれの個性を生かしたスタイルで店頭に立つ。
エントランス右側には、AR技術を駆使したモニターが出迎える。モニターに映り込んだ自分自身の服の色が“粒子”として抽出され、ブランドカラーの“赤”に混じり合っていく様子を楽しむことができる。その裏には、イラストレーターのNAKAKI PANTZ(ナカキパンツ)によるデザインを、自分好みに組み合わせて文字入れができるシール作成サービス“オリジナルチケット”を用意。公式のLINE友だち登録で無料で提供する。
入り口の左サイドには、AI技術でパーソナライズした4色のアイシャドウが自動販売機のように出てくる「KATE iCON BOX」を設置。21年に登場した世界に1台しかない同什器は、さまざまな店頭やイベントで運用してきたが、今回から同店常設となる。各棚にはEC連動のバーチャルメイク機能を搭載したタブレットを配置するほか、コーナーには撮影して自身のアバターを作成できるデジタルサイネージなどを設置した。
「コロナ禍でデジタル化が進んだが、一方でリアルの重要性も感じていた。その両方を融合した、情報発信地としてアプローチしていく」と、アジア圏を代表するブランドへと歩を進める。