往年のプレーヤーが憧れたテニスブランド「クナイスル」が日本市場に再進出【テニス】
レンドル、ムスターが使用したオーストリア発祥のクナイスルが復活
日本の老舗テニスメーカーであるゴーセンは、2024年から革新的なギアとともに最高の価値を提供することをコンセプトに、「KNEISSL/クナイスル」を展開している。クナイスルと言えば、半世紀以上にわたってテニス分野でも活躍。1970年代から80年代に沸いたテニスブームでプレーしていた方なら、思わずニヤッと笑ってしまうかもしれない。そのクナイスルがなぜ再び日本およびアジア市場に進出したのだろうか。 【画像】かつてのクナイスルのテニスラケット 「KNEISSL/クナイスル」は1862年にオーストリアで誕生した歴史あるブランド。100年以上もスキー分野での実績がある。テニス分野においても、1970年代にはグランドスラム通算8勝のイワン・レンドルやオーストリア人として初めてグランドスラム優勝を果たしたトーマス・ムスターが使用。特にレンドルが使用していた「WHITE STAR LENDL PRO」は、当時のアマチュアにとって憧れの的であった。 しかし、1990年代後半から2000年代初頭にかけて経営問題によりアジア市場からクナイスルは撤退。テニスショップのラインナップからも消えてしまった。 それが再び日本のテニス市場に戻ってきた。日本における提携先でもあるゴーセンによると、クナイスルでは経営方針の大きな転換が行われ、ブランドマネージングを一新。オーストリア本社では再び世界中に展開する中で日本市場の再進出が重要なステップだと考えたのが理由だという。そして、日本のテニス市場のポテンシャルの高さと、いまだにクナイスルが長年テニスを愛しているプレーヤーから語り継がれる評価があったことが、進出を決定づけた。 そもそもクナイスルが愛され続けてきた理由は、常に時代のニーズに応じた最先端のテクノロジーと革新的なアイディアを具現化してきたからである。これに共感したのが、一貫して日本国内製造で高品質なストリングを提供し続けているメーカーであるゴーセン。アジアのテニス市場で新たな展開を共に切り開き、活性化させ、そして互いが持っている技術や販路におけるシナジー効果があると期待し、契約を結んだ。この新生「KNEISSL/クナイスル」が、再びテニス界で花咲くことを期待したい。
Tennis Classic 編集部