大谷翔平、エンゼルス戦で見せた”違い”とは…?「フリーウェイシリーズ」を徹底分析
現地時間6月21日~22日にドジャー・スタジアムで開催された、ロサンゼルス・エンゼルスとロサンゼルス・ドジャースとの「フリーウェイシリーズ」。大谷翔平選手にとって、古巣エンゼルスとの公式戦での初対戦の舞台ともなった。今回は、大谷選手とフリーウェイシリーズとの関わり、2つの球場の位置関係も紹介したい。
MLBでは、同じ都市・地域、異なるリーグに属する2チームのインターリーグでの試合が毎年必ず組まれている。 1997年に導入されたこの対戦は、年間6試合の対戦が続いてきたが、公式戦のフォーマットの変更に伴い、2013年~2022年は年間4試合ないしは6試合、2023年以降は年間4試合になった。 主要な同エリアのチーム間のインターリーグの組み合わせは以下の通りになっており、それぞれに愛称がある。 フリーウェイシリーズはそのひとつで、両球場付近を通る「州間高速道路5号線」(通称IH-5)がその名前の由来である。両チームとも同一都市を名称に含むのに、球場間の距離が長いのが特徴である。
上記の通り、エンゼルスタジアムとドジャー・スタジアムの距離は、同じロサンゼルスと名乗っているが、関東地方で比較すると東京駅と鎌倉駅ほどの距離がある。 福岡の人にとっては福岡市と北九州市程度との言い方もできよう。ドジャー・スタジアムはロサンゼルスの中心駅のユニオン駅から比較的近く(ただし徒歩で行くのは困難)、エンゼルスタジアムはディズニーランドから直線距離で3~4㎞くらいだ。
“新本拠地“とは相性バッチリ…!?
今季開幕前の、エンゼルスの大谷選手としての成績は以下のようになっている。 同選手は、フリーウェイシリーズには在籍中全試合出場している。2021年まではナショナルリーグ本拠地ではDH制度がなかったため(特殊なフォーマットだった2020年は除く)、ドジャー・スタジアムでは代打出場が多い。 【打者成績】 打率.263 出塁率.341 長打率.488 OPS.828 3本塁打 8打点 ・うちホーム(エンゼルスタジアム) 打率.211 出塁率.268 長打率.385 OPS.652 2本塁打 4打点 2盗塁 ・うちロード(ドジャー・スタジアム) 打率.357 出塁率.457 長打率.679 OPS1.136 1本塁打 4打点 0盗塁 【投手成績】 1試合 1先発 7回 自責点1 12奪三振 0勝1敗 防御率1.29 WHIP1.00 打者としては、ドジャー・スタジアムでの成績の方が格段によく、エンゼルスタジアムに比べ打率で1割4分、OPSだと5割近くも差がある。 そのドジャー・スタジアムではエンゼルス時代は盗塁を決めておらず、3度の盗塁死がある。2021~2023年で最も多く対戦した投手はクレイトン・カーショウ投手で、8打数無安打4三振の成績が残っている。 次に対戦が多いのはフリオ・ウリアス投手(6打数2安打2三振)である。NPBの横浜DeNAベイスターズにも在籍したトレバー・バウアー投手とも3打席(2打数1安打1四球)対戦した。 3年間で計21人のドジャースの投手と対戦したが、現在もドジャースのロスターに残っている選手(ILを含む)、つまり大谷選手の今のチームメイトは7人しかいない。 なお、2022年に対戦したタイラー・アンダーソン投手は、翌2023年にエンゼルスに移籍、一時チームメイトとなった。 投手としての対戦は2023年6月21日のエンゼルスタジアムでの1試合のみで、フレディ・フリーマン選手に唯一の失点となるソロ本塁打を打たれ、これが決勝点となった。