西武”暗黒時代”を象徴する2019年ドラフト…上位3人がすでに退団
2024年のドラフト会議まであと少し。各球団は指名候補の最終調整に入っている。 ドラフト会議の成果は1年でわかるものではなく、5年から10年かかってやっと答えがでてくるものだ。では今から5年前(2019年)のドラフト会議で指名を受けた選手たちは、2024年シーズン現在で戦力となっているのだろうか。球団ごとに振り返ってみたい。 <2019年ドラフト会議で西武が指名した選手> 今シーズンは最下位と大きく苦しんだ西武は、2019年ドラフト会議で獲得した選手がほとんど一軍の戦力となっていない。ドラフト1位から3位の選手で2024年シーズンに西武で試合に出場したのは2位の浜屋 将太(樟南出身)だけで、それも1試合のみ。さらに浜屋はシーズン終了後に戦力外通告を受けた。 ドラフト1位の宮川 哲(東海大山形出身/上武大→東芝)は交換トレードでヤクルトへ、同3位の松岡洸希(桶川西出身/埼玉武蔵ヒートベアーズ)は現役ドラフトを通じて日本ハムへ移籍しており、2024年シーズンは西武に所属していなかった。 また4位の川野 涼多(九州学院高)、6位の井上 広輝(日大三出身)、7位の上間 永遠(柳ヶ浦出身/徳島インディゴソックス)はいずれも育成契約となっており、一軍での出場はなかった。育成ドラフトで唯一指名されていた出井 敏博(埼玉栄出身/神奈川大)もすでにチームを去っていた。 そのため2024年に一軍で出場機会があったのは5位の柘植 世那(健大高崎/ホンダ鈴鹿)と8位の岸 潤一郎(明徳義塾出身/拓殖大(中退)→徳島インディゴソックス)のふたりだけだったのだ。 成績を確認すると柘植は42試合の出場で打率.167(42-7)に終わった。岸は98試合の出場で打率.216(267-62)、6本。岸の6本塁打はチーム2位タイの数字で、西武内では期待も大きい成績だ。それでも、このドラフトで現在のチームは確固たるレギュラーがほとんどいない。心機一転、2025年シーズンから指揮を執る西口文也監督のもとでレギュラーを掴むことに期待がかかる。