【選手権】大津、帝京に初出場2校の「2勝目」なるか? 2回戦第2試合見どころ
12月31日、第103回全国高校サッカー選手権の2回戦16試合が首都圏内の8会場で行われる。ここではそのうち14時10分同時キックオフとなる第2試合の8試合について、見どころを紹介していきたい。 【速報ボード】第103回全国高校サッカー選手権 まずは埼玉県さいたま市の・浦和駒場スタジアム会場から。東福岡(福岡)は尚志(福島)とのスコアレスPK戦を制し、地元の声援に押された正智深谷(埼玉)も長崎総科大附(長崎)を際どく下し2回戦へ進んできた。共に消耗度高い一戦を経ての回復度が懸念される中、東福岡MF7稗田幹男(3年)と正智深谷DF14鹿倉颯太(3年)の左足から放たれるプレースキックは勝敗を左右するファクターとなるだろう。 同じく埼玉県さいたま市のNACK5スタジアム大宮会場では2回戦スタートの両校がピッチへ。新潟明訓(新潟)は新潟県大会でインターハイベスト4の帝京長岡を、阪南大高(大阪)も大阪府決勝で履正社を破るなど強度の高い試合を勝ち抜いてきた。新潟明訓では無失点Vに大きく貢献したDF4福原快成(3年)、阪南大高ではセントラルMFでキャプテンの6福本一太(3年)の統率力にチームの浮沈がかかる。 東京都北区の味の素フィールド西が丘では、未開の場所を目指す両校が激突。那覇西(沖縄)とのスコアレスPK戦に勝ち、選手権初出場初勝利を勝ち取った龍谷富山(富山)はさらなる躍進を。対して東海大山形(山形)に全員で守りワンチャンスを決めきった松山北(愛媛)は初の選手権2勝目を目指す。1回戦で好セーブを連発した龍谷富山1吉田啓剛(3年)、松山北1市中磨生(2年)の守護神対決も見どころになるだろう。 東京都世田谷区の駒沢陸上競技場会場では、地元・東京A代表の堀越が津工(三重)を迎える。東京A決勝では実践学園に延長戦で一度は勝ち越されながらも逆転勝ちを果たした堀越は、キャプテンのDF2竹内利樹人(3年)をまとめ役に据えての選手主導「ボトムアップ型」を採用し、前回大会に続くベスト4以上を目指す。対して第86回大会でベスト4に進出してている津工も三重県大会では2試合のPK戦をくぐり抜けてきた。PKストップに無類の強さを持つGK1中尾楓汰(3年)を中心に、まずはいい守備から速い攻撃で相手ゴールを陥れたい。 千葉県柏市の県立柏の葉公園総合競技場では藤井学園寒川(香川)との14人ずつが蹴り合う壮絶PK戦を制した札幌大谷(北海道)が、初戦でプレミア王者らしい貫禄の試合運びを見せた大津(熊本)の胸を借りる。初戦ではやや精彩を欠いたJ2・FC今治内定のキャプテンMF10笹修大の爆発が、この試合に勝利する上では必須。対する大津も福井商(福井)の6バック守備に手を焼いた前半の課題を修正しつつ、1回戦ではゴールがなかったJ1清水エスパルス内定のMF10嶋本悠大(3年)らの状態をさらに上向きにしたい。 千葉県千葉市のフクダ電子アリーナには両校初戦の上田西(長野)と徳島市立(徳島)が登場。県勢最高成績のベスト4入りした第96回大会以来の出場となる上田西は左足でのシュート力に定評があるFW7松本翔琉(3年)、徳島市立は中盤の位置にもかかわらずプリンス四国で18試合16ゴールを奪い得点王に輝いた4山口凜太朗(3年)の躍動具合が勝敗に直結しそうだ。 神奈川県川崎市のUvanceとどろきスタジアム by Fujitsu会場では開幕戦で京都橘(京都)に競り勝ち、17大会ぶりの選手権勝利を手にした帝京(東京B)が2回戦を迎える。格上の鹿児島城西(鹿児島)をスコアレスに封じPK戦で勝ち抜き、見事初出場初勝利をゲットした金沢学院大附(石川)としては、左足で縦横無尽にゲームを掌握した帝京キャプテンMF8砂押大翔(3年)への警戒を80分間解くことなく、多彩なセットプレーで攻め込み、ハイボールに強いGK1石山アレックス(2年)も控える1回戦同様の展開に持ち込みたいところだ。 そして神奈川県横浜市のニッパツ三ッ沢競技場では東北学院(宮城)と滝川第二(兵庫)が対戦する。奈良育英(奈良)戦ではMF10佐藤成真(3年)のマーベラスな直接FKを皮切りに内容も文句なしのゲームを遂行した東北学院。対して山梨学院高等学校(山梨)の猛攻をしのぎぎり、最終盤にキャプテンMF10三宅蔵ノ助(3年)のPKで仕留めた滝川第二も、高速カウンターの威力は相当なもの。お互いが攻守にノンストップで走りぬく面白いゲーム展開が期待できそうだ。 【2回戦第2試合】 東福岡-正智深谷 新潟明訓-阪南大高 松山北-龍谷富山 津工-堀越 札幌大谷-大津 上田西-徳島市立 帝京-金沢学院大附 東北学院-滝川第二