【プレビュー】今季もスプリントレース実施、ブラジル・インテルラゴス…日本時間未明決戦の第21戦サンパウロGP|F1
第21戦サンパウロGP概要
怒涛の南北アメリカ大陸3週連続開催も、いよいよ第21戦サンパウロGPで最終戦を迎える。 サンパウロGPを含め、あと4戦となった今シーズン。上位勢が一進一退の攻防を繰り広げ、タイトル獲得決定は終盤戦までもつれ込む見通しだ。 前戦のメキシコGPではカルロス・サインツが勝利し、フェラーリ勢として2連勝を飾った。これに対しペースの上がらなかったレッドブルはマックス・フェルスタッペンがペナルティを重ねて6位、セルジオ・ペレスがポイント圏外と苦しい戦いを強いられた。 これにより、コンストラクターズランキングではフェラーリ(537ポイント)がレッドブル(512ポイント)をかわして2位に浮上。レッドブルは25ポイント差の3位に後退してしまった。フェラーリは現在首位に立つマクラーレン(566ポイント)も29ポイント差と射程圏内に収めているため、今後の展開から目が離せない。 ドライバーズランキングでは、首位フェルスタッペン(362ポイント)と2位ランド・ノリス(315ポイント)の差が47ポイント。ノリスと3位チャールズ・ルクレール(291ポイント)が24ポイント差と接近しているため、こちらも予断を許さない状況だ。タイトル獲得に向け、徐々に1勝が重みを増してゆく終盤戦。過熱する上位争いは最終的にどんな決着を見せるのか。残り4戦、サンパウロGPを制するのは誰になるのか要注目だ。
ブラジルGP(サンパウロGP)の成り立ち
ブラジル最大の都市・サンパウロに位置するインテルラゴス・サーキット(正式名称はアウトドローモ・ホセ・カルロス・パーチェ)。1930年代にサーキットが建設され、1972年にエマーソン・フィッティパルディがブラジル人初のワールドチャンピオンに輝いたことで、翌年から正式に「ブラジルGP」としてF1カレンダーに組み込まれた。F1開催の大きなキッカケとなったフィッティパルディは、73年・74年と連勝。母国のファンを大いに喜ばせる走りを披露した。 1978年と1981~89年の期間は、別のサーキットで「ブラジルGP」が行われたが、1990年に再びインテルラゴス・サーキットでの開催が復活。91年にはアイルトン・セナが深刻なギアボックスのトラブルを抱えながらも母国での初優勝を飾り、ゴール後に歓喜のあまり泣き叫ぶ無線が印象的なシーンとして語られている。 2004年以降は、シーズン終盤戦にスケジュールが組み込まれたことで、何度もタイトル決定の舞台になった。なかでも劇的な展開となったのが2008年の最終戦となったレースだ。タイトル争いを繰り広げていたハミルトンは5位以上、マッサは優勝した上でハミルトンが6位以下になることがチャンピオン獲得の条件だった。 予選ではポールポジションを獲得し、母国GPで息巻くマッサは序盤からトップを快走するなか、ハミルトンはポイント圏内をキープ。最終ラップを迎えた時点でマッサが1位、ハミルトンが6位。そしてトップでチェッカーフラッグを受けたマッサはチャンピオン獲得を確信し、フェラーリのピット内も歓喜に包まれるなか、雨の降るセクター3では、失速した5位ティモ・グロックをハミルトンがオーバーテイク。その瞬間、タイトルの行方はハミルトンの手に渡り、史上最年少F1ワールドチャンピオン(当時)に輝くという、ドラマチックなレースとなった。 2020年は新型コロナウイルス感染症の流行により開催中止となったが、2021年は名称を「ブラジルGP」から「サンパウロGP」と変えて実施となった。2022年~2024年もサンパウロGPの冠での開催となる。 ************ 【レース情報】 F1 第21戦:サンパウロGP※日本時間 11月1日(金)23:30~フリー走行 11月2日(土)3:30~スプリント予選 11月2日(土)23:00~スプリントレース 11月3日(日)19:30~予選 11月4日(月)0:30~決勝 ************