【プレビュー】今季もスプリントレース実施、ブラジル・インテルラゴス…日本時間未明決戦の第21戦サンパウロGP|F1
サーキットの特徴(インテルラゴス・サーキット)
1周4.309kmと比較的短いこのコースは、フルスロットルで駆け抜けるセクター1とセクター3と、左右の低速コーナーが続くセクター2で構成されている。また、数少ない左回りのサーキットでもある。 DRSが使用できるメインストレートの先にある1・2コーナーは、ブラジルの英雄の名が冠され「エス・ド・セナ」と呼ばれており、そこが最大のオーバーテイクポイントになる。そのためにも全開区間の始まりにあたる12コーナーの立ち上がりを制することが、勝負の大きなキーポイントとなるだろう。 ターン3~4のDRS区間の争いも大きな見どころ。ここではかつてセバスチャン・ベッテル&チャールズ・ルクレールが、フェラーリで同士討ちとなったことも。2021年はタイトルを争うルイス・ハミルトンvsマックス・フェルスタッペンがあわや接触の接近戦を行った。 また、現地サンパウロは急な天候の変化がレース展開を狂わせることもあるため、チームは状況に応じた迅速な対応が求められる。
2023年サンパウロGPの結果
2023年F1第21戦、サンパウロGP決勝は2023年11月5日行われた。 天候が崩れやすいことでも知られるブラジル・インテルラゴスだが、今回は晴天のドライで決勝の時刻を迎えた。 レースはスタート直前、フォーメーションラップのセクター2区間でチャールズ・ルクレールが突如コースアウトし、バリアにぶつかってマシンストップとなった。ルクレールのレース続行は不可能となったが、安全な位置まで自走できたこともあり、レースはエクストラフォーメーションラップに入らずそのまま19台がグリッドに並んだ。 ブラックアウトとなり、各マシンはターン1に向けて飛び込んでいく。するとトラックのアウト側でアレクサンダー・アルボンとケビン・マグヌッセンが接触し、そのまま2台はもつれながらターン1の外側でストップした。 トラック上にデブリが落ち、マシン除去のために一度レースはセーフティーカーとなるも、そこから赤旗に移行となった。16番手スタートだった角田裕毅はクラッシュの混乱に巻き込まれることなく、赤旗時点で11番手までジャンプアップしている。 25分ほどの中断を経て、レースはスタンディングスタートで再開とアナウンスされた。赤旗となったこともあり、まだ3周目ながらタイヤを新品のソフトに履き替えるドライバーも出てくる。 レースが再度ブラックアウトとなり、今回は大きな混乱なくターン1へと各車飛び込んでいく。マックス・フェルスタッペン、ランド・ノリス、フェルナンド・アロンソの順番となり、後方では角田がアルピーヌ勢とやり合いながら一時はP9まで上がるも、セクター3区間の立ち上がりでアルピーヌ勢に抜き返され、11番手でホームストレートに戻ってきた。 そこからフェルスタッペンがレースを先導し、ノリスがそれを追いかける。角田はエステバン・オコンをパスし、14周目にはP10の入賞圏内まで浮上。だが16周目のセクター2区間で角田は一度グラス上に乗り上げて数秒ロスし、後方からきたバルテリ・ボッタスに抜かれてポジションを落とす。 19周目あたりからルイス・ハミルトンやボッタスなどがピットインを行い、ここからミディアムにつなぐドライバーが出てきた。 カルロス・サインツ、ピエール・ガスリー、角田らは27/71周目にピットインとなり、ミディアムへとつないだ。次の28周目にはトップのフェルスタッペン、2番手ノリスもミディアムにチェンジしている。 30/71周目には一通りピットインを終え、トップはフェルスタッペン。2番手は5.5秒差でノリスとなり、そこから3番手アロンソまではさらに5.5秒。 その2秒後方に4番手セルジオ・ペレス、5番手ランス・ストロールと続き、6番手ルイス・ハミルトン、7番手ジョージ・ラッセルとメルセデス勢が縦に並ぶ。 8番手カルロス・サインツ、9番手ピエール・ガスリー、10番手バルテリ・ボッタスと続き、35周目に角田は11番手となった。36周目のターン4でボッタスを抜き、入賞圏内のP10に上がっている。 47/71周目にはペレス、ハミルトンやガスリーなどがピットに入り、ソフトのラストスティントへとチェンジ。残り25周を持たせる状況となった。