【ブエルタ・ア・エスパーニャ2024 レースレポート:第15ステージ】オコーナーが意地の首位死守…総合2位ログリッチは痛恨の20秒ペナルティ
総合優勝候補の中では、ログリッチが最後の3kmで最初に動き出すが、マスが追いつき、2人で後続選手に差をつけた。最終的に2人はカストリーリョから1分04秒遅れ、オコーナーに38秒差をつけてゴールした。ただしログリッチは20秒のペナルティを受けて、オコーナーとのタイム差は18秒しか縮まらなかった。
この違反は最後のクイトゥ・ネグルに上り始める前、シングルチェーンリングをセットした激坂対応のロードバイクにログリッチが乗り換えた後、チームのサポートカーの後ろについて集団復帰したことがドラフティング(空気抵抗軽減)違反とみなされたものだ。この20秒がどれほど大きなものかは最終週になってみないとわからないだろう。
「そうだね、今日は楽観的だった。僕がジャージを失うだろうと思っていた人たちが間違っていたことが証明されたと思う。かなりいい一日だった。最後に少し差が開いてしまったのは残念だけど、あれは今まで経験した上りの中で最悪の結末の一つだった」とオコーナー。
「最悪だったよ! アタックはプリモシュ(ログリッチ)の1回だけで、すごく印象的だった。その後の上りはまさに男同士の戦いだった。どこにも行けないような気がしたし、霧でなにも見えなかった。大変だったよ。まだ総合成績でリードしているので、これでいい。明日は休んで、できれば楽しもうと思って、火曜日にラゴス・デ・コバドンガに挑む。マイヨ・ロホは今日で10日目。コースのほぼ半分を走ったことになるので誇りに思う。私は自分自身に満足し、息子たちと一緒に幸せになれる。私にとって本当に魔法のような瞬間だ」
レッドブル・ボーラ・ハンスグローエのアシスト役、フロリアン・リポヴィッツはステージ12位と好位置でゴールし、ヤングライダー賞の1位にカムバックした。
「1日中、とてもハードだった。最初からとてもハイペース。最後の上りでは、総合上位の選手たちについていくようにした。そして、最後の3kmでプリモシュ(ログリッチ)のためにアタックを開始した。その後、戦いが本格化したので全力を尽くした。できるだけいい走りでフィニッシュしようとしたが、最終的には完全に限界。でも、プリモシュはいい走りをしてくれたと思うし、ウラソフもステージ優勝争いに加わったので、今日はうまくいったと思う。マイヨ・ロホにかなり近づいている」(リポヴィッツ)
ブエルタ・ア・エスパーニャは9月2日に2度目の休息日を過ごし、いよいよ最終週へ。残り6ステージは非常に激しい戦いが予想される。レースは依然としてアストゥリアスでの山岳決戦。第15ステージはクイトゥ・ネグルに登ったが、休息日明けの第16ステージはラゴス・デ・コバドンガの山頂フィニッシュとなる。痛恨の20秒ペナルティを受けたログリッチがここで逆転をしかけるのか? オコーナーが再び意地を見せるのか? 文・山口和幸
山口 和幸
【関連記事】
- 【速報 ブエルタ・ア・エスパーニャ2024】12年ぶりの激坂クイトゥ・ネグルを制したのはパブロ・カストリーリョ、オコーナーは総合首位をキープ/第15ステージ
- 【ブエルタ・ア・エスパーニャ2024 レースレポート:第14ステージ】山岳区間でスプリント勝負…グローブスがファンアールトを制して大会通算6勝目
- 【速報 ブエルタ・ア・エスパーニャ2024】200km超えの中級山岳ステージの最後は集団スプリント!グローブスが制す/第14ステージ
- 【ブエルタ・ア・エスパーニャ2024 レースレポート:第13ステージ】ウッズが4年ぶり3勝目…ログリッチが総合で一気に2分詰め寄る
- 【速報 ブエルタ・ア・エスパーニャ2024】マイケル・ウッズが激坂勝負を制し区間通算3勝目、ログリッチが2分近くタイム差を詰める/第13ステージ