「食べても良い夜食」ってあるの? “健康状態を崩さない夜の食事”を専門家が解説!
遅い時間の食事で食べても良いものとは?
編集部: 夜食は、体に良くないというのは本当ですか? 田原先生: 本当です。個々人の健康状態や生活スタイルによって異なりますが、夜食によって、肥満になりやすくなったり、睡眠の質が低下し休養感が得られなくなったりすることが様々な研究により分かっています。 編集部: 夜食をとることによる影響の、研究結果を教えてください。 田原先生: 40~54歳の日本人約8000人を4年間追跡した研究では、夜食習慣や夕食後にすぐ寝る習慣は、男性で2.11倍、女性で3.02倍、肥満のリスクになると報告されています。また、これらの習慣は、脂質異常症との関連も見られています。子どもにおいても夜食習慣と肥満の関連がメタ解析として報告されています 。 編集部: 何時までに夕食・夜食を終わらせると良いですか? 田原先生: 就寝時刻は人によって異なるため、何時までということは人ぞれぞれの生活リズムがありますので、一概に何時までとは言えません。ですが、就寝の2~3時間前までに食事を終えるように心がけると良いですね。 編集部: どうしても、遅くに夕食をとる場合、どのような食事が良いですか? 市川先生: 揚げ物や油の多い料理を避け、量を控えめにしましょう。また、本人の理想的な就寝時刻から逆算し、就寝時刻の2~3時間前までであれば通常の夕食を摂っても問題ないと思います。しかし、遅い時刻の夕食・夜食は、肥満の原因になるだけでなく、次の日の朝食欠食習慣にも繋がります。よって、夕食が遅くなる場合は、夕方に間食を取り入れて分食することがおすすめです。 編集部: 夜食を我慢して空腹で寝ることのメリットはありますか? 田原先生: 夜間に絶食状態をキープすることは、体重減少や高血圧の改善に効果的です。また、朝起きた際に心地よい空腹感が生まれ、朝食を食べたくなる状況を作ることができます。そのような状況を繰り返し作ることで、朝食習慣が構築しやすくなります。