シニアでもランを伸ばして飛距離アップ! 藤田寛之が教える「フックボール」の打ち方を実際に試してみた
まずはけっこう極端にクローズスタンスにして、ボールもかなり右に置いてみましたか、これはさすがにめちゃくちゃ打ちにくい。ボールの曲がりも安定しないし、上体が突っ込んでかなり引っ掛けたり、めちゃくちゃ右に飛び出したりしました。
いろいろ試した感じでは、靴半分くらい右足を引くくらいが良さそうです。当然肩の向きもクローズにします。これでスタンスなりに振ってやると、その方向にボールは飛び出します。注意することは絶対にスタンスなりに振ること。せっかくクローズにしてても、スタンスに対してカットにヘッドが入ると大きなミスになります。どうしても最終的に狙っている方向に振ってしまいがちなので、狙っている方向より右に振ることが必要です、そのためにはアドレスでもちゃんと肩の向きはスタンスと同じになっていることが大事。 フェースの向きもいろいろ試しましたが、最終的に狙っている方向を向けてしまうと、やはり目標方向にむけるくらいのクローズ具合がよさそうです。それ以上クローズにすると上手く打てませんでした。 こういうことを試す時には、最初は極端にやってみるのがいいです。どのくらいやれば、どういう球が出るのかを知ってから、徐々にその幅を狭くしていくというのが大事。 実際にインドアゴルフで計測しながらいろいろ試したのですが、やはりフックボールが打てると確実に転がります。弾道は少し低めになることがありましたが、トータルではやはり飛距離が伸びますね。ホールのレイアウト等にもよると思いますが、これは武器になりそう!
計測をした機械ではもともとスピン量が少なく出がちなのと、ランが多めに計算されていることで、普段のフェード気味の球でも40ヤード近くランが出ます。このフェード気味のショットでもランが38ヤードほど出ました。
いい感じに右に打ち出したフックボールが打てたときは、43ヤードほど転がっています。その差は5ヤードですが、おそらくコースではもっと差が大きくなると思います。スピン量も500回転ほど減っているので、確実にこちらのほうが飛びそうですね。 でも、いろいろと試してみて思ったのですが、やはり最近のドライバーはあまり曲がらない。とくに僕は慣性モーメントが大きめのドライバーを使っているので、かなりフックをかけようと思っても、そこまで曲がりませんでした。逆に言えば、ちょっと大げさにフックを打つつもりでも、大ケガになるほどは曲がらないので安心して打てるということですね。このあたりは使っているドライバーやシャフトにもよりますし、実際に自分の球がどのくらい曲がるのかは練習場でしっかり試すことが必要ですね。それが分かっていないと、コースではなかなか思い切って振れませんから。 僕はもともとフェードヒッターなのですが、やはり飛距離を伸ばすためには、ドローじゃないにしてもつかまったボールが打ちたいと常々思っています。特にスライサーの人は、ボールをつかまえるという感覚自体がイマイチ分からないという人も多いはず。この練習をすることで、その感覚が分かれば、確実に飛距離アップに繋がると思います。ぜひ練習に取り入れてみることをおすすめします。
野村タケオ