K-POPとJ-POPの良いところを取って“できている”――道なき道を進むJO1が目指す「トップ」 #なぜ話題
メンバーの言う通り、グループの状態はここ最近が特に良いようだ。直近1年を振り返っても、ジャカルタ、バンコク、台北、上海の4都市を巡る初のアジアツアーや日本のドーム公演におけるパフォーマンスの充実ぶりに加え、『第65回輝く!日本レコード大賞』では「Trigger」で優秀作品賞を受賞。2度目の出場となる『第74回NHK紅白歌合戦』では白組トップバッターをつとめ、坂本冬美やYOASOBIとのコラボレーションを通してお茶の間の人気をさらに高めた。 「個人的には賞をいただいた『Trigger』がいい転機になったかなって思います」(河野) 「コロナ禍の無観客ライブでは、客席に誰もいないホールで“僕の夢はこんなはずじゃなかった”って思いながら立っていたことを考えると、初のアジアツアーやドーム公演は感慨深いです。各地で長い間待っていてくださった方々にようやくお会いできて、感謝の気持ちを伝えられる、パフォーマンスを披露できるというのは、僕にとってはいちばん幸せなこと。再び会える日が待ち遠しいですし、『もっともっと!』って思います」(川西) 5月29日に8枚目のシングルとなる『HITCHHIKER』が発売される。オルタナティブロックで迫る先行配信曲「Test Drive」 、ファンキーなギターとブラスサウンドが調和するソウルファンクが基盤のタイトル曲「Love seeker」を聴くと、今回もJO1らしい完成度の高い作品が期待できそうだ。 「それはもう確実です。本当に良い曲ばかり。収録曲すべてをリードトラックにしてもいいぐらいですね」(河野) 「世に出すものですから、中途半端な内容では出せません。今回も自信を持って出せるものに仕上がったのではないでしょうか」(川尻)
トップって本当にあるの?
グローバルボーイズグループとして次々と夢を実現させていく彼ら。JO1が挨拶に使う「Go to the TOP」というフレーズどころか、すでに頂点にたどり着いたような気もするが、当の本人たちはどう思っているのだろうか? 「いや。まっだまっだですね」(河野) 「この仕事のトップって、目指すべき方向はわかっているけどどこまで行けばいいかはわからなくて。ファンの皆さんの前に出るたびに言うこの言葉は、自分たちにプレッシャーをかけるためのものだと思っています」(川尻) 「そもそも、『そのトップって本当にあるの?』っていう感じです。『ONE PIECE』で言うと“ひとつなぎの大秘宝”。本当にあるかどうか分からないじゃないですか。分からないけれども、あるかもしれない。だから『Go to the TOP』って言い続けるのは、『海賊王におれはなる』って言っているようなものなんです」(川西) 「めっちゃいいですね。普段こんなこと話さないけれど、あらためてこういう言葉をメンバーから聞くと、めっちゃいい。こいつら最高だなって思います」(河野) JO1を言い表す言葉はなかなか見つからない。だが、あえて言うなら“多面体の魅力”だろうか。聴き手の性別や年代に関係なく引きつけるサウンド、繊細さと勢いを兼ね備えたパフォーマンス、そして様々なニーズに対応できるメンバーのキャラクター。見る角度によって異なる魅力を放つ彼らは、カテゴライズを必要としないオンリーワンの存在だといっていいだろう。