竹田麗央は福島晃子以来27年ぶりの「O型」女王だった! 「プロゴルファーはB型が強い」という都市伝説を検証
2020年以前は「B型が強い」は本当だった
これを見て目立つのはB型だろう。割合ではA型の半分程度にもかかわらず、ほぼ互角の回数を記録しているのだ。 日本のゴルフ界には「B型のプロゴルファーは強い」という都市伝説のような噂がある。実際、先ほど記した1998年以降の女王以外にも岡本綾子(1981年)と竹田の叔母でもある平瀬真由美(1993、94年)が女王に輝いている。岡本は米女子ツアーでも1987年にプレーヤー・オブ・ザ・イヤーと賞金女王に輝いている伝説的名選手。ほかにも宮里藍や李知姫ら実績のある選手が多くいる。男子では賞金王回数歴代上位3人の尾崎将司(12回)、青木功、片山晋呉(ともに5回)がすべてB型。マスターズ覇者の松山英樹、米ツアー3勝の丸山茂樹もB型だ。 女子のランキング上位10人に枠を広げて2000年以降のデータを調べると、2000年から2009年までの10年間でB型の選手は計35回トップ10に入っていた。これはA型の31回を抑えて最多である。「B型のプロゴルファーは強い」という都市伝説は単なる噂ではなかったことを実証するデータである。 2010年から2019年までの10年間ではB型女王が実に6回(アン4回、鈴木2回)を占める圧倒的な強さを披露。ランキングトップ10では計27回とやや減ってA型の44回には及ばなかったが、それでもO型の16回を大きく上回っての2位だった。 ところが、2020年を境にB型が急失速してしまったのだ。2020年以降の4シーズンでランキングトップ10に入ったB型の選手は2020-21年菊地絵理香、2023年鈴木愛の2人しかいない。しかも、2人とも9位で何とかトップ10入りという位置だった。今年はゼロ。海外ではB型の笹生優花が「全米女子オープン」2勝目という金字塔を打ち立てたが、国内のランキングでは鈴木の11位が最上位だった。 理由を見出すのは難しいが、「B型のプロゴルファーは強い」という都市伝説が現時点では過去のものになりつつあるとデータは示している。
宮井善一