下痢・軟便がつらい...そんなときは「半夏瀉心湯」【薬剤師が教える漢方薬辞典】
ドラッグストアで陳列されていて、よく目にする漢方薬。 「苦いけど体によさそう」「葛根湯は知っているけど……」など、「そもそも漢方ってどんなもの?」と思っている方も多いのではないでしょうか。 写真はこちらから→下痢・軟便がつらい...そんなときは「半夏瀉心湯」【薬剤師が教える漢方薬辞典】 そんな基本的な漢方に関する疑問や基礎知識を、漢方の専門家にわかりやすく解説してもらいます。 今回のテーマは、「半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)」です。 あんしん漢方(オンラインAI漢方)所属のヨガインストラクター、高橋かなこさんに教えてもらいました。 今回は、下痢・軟便がつらいときに試したいストレッチもあわせてお伝えします。
半夏瀉心湯はどんな方におすすめ?
漢方薬が目指すのは苦痛を和らげるための対症療法ではなく、根本的な解決です。 体質の改善に働きかけることのできる漢方薬は、「同じ症状を繰り返したくない」という思いに応えてくれますよ。 そのなかでも、半夏瀉心湯はどんな方におすすめなのでしょうか? 具体的にみていきましょう。 1.下痢・軟便が気になる方 下痢や軟便は、腸のぜん動運動が過剰になったり、腸からの水分分泌が増えたりすることで引き起こされるといわれています。 半夏瀉心湯は、腸のこれらの不調に働きかけてくれる漢方薬です。 おなかがゴロゴロなるような方に向いており、過敏性腸症候群にも用いられます。(※1) 2.胃腸の活動が弱っている方 半夏瀉心湯には、緊張やストレスをやわらげて消化機能の向上に働きかける生薬が含まれています。 また、胃腸の不調は、単なる体調不良以外にも、メンタル面が関与していることもしばしばあるでしょう。 半夏瀉心湯は吐き気や食欲不振、急性胃腸炎など、胃腸の不調に広く使われる漢方薬ですが、ストレス性胃炎などのストレスが原因で引き起こされる不調にも効果が期待できます。(※1) 3.二日酔いを解消したい方 嘔吐や悪心を抑えて胃のムカムカを解消するのが得意な漢方薬なので、二日酔い解消にもおすすめです。 炎症を鎮める作用もあり、吐き気や胃のむかつき解消に効果が期待できます。(※1)