涙目のリカルド「多くの感情が湧き上がってきた」シンガポールGPをFLで終え、万感の思い…VCARBのシート喪失は既定路線か|F1
シンガポールGP決勝を終え、VCARBのダニエル・リカルドが涙目になりながらインタビューに応じた。 【動画】ノリスがシンガポールGPを制す!初のポールトゥウィン&キャリア3勝目! 2位フェルスタッペンを突き放す完璧なレース このレースでリカルドはソフト、ミディアム、ソフトと2度のピットインを行う。最後のソフトタイヤはファステストラップを獲得するためのもので、61/62周目にリカルドはきっちり最速ラップをマークしている。レース結果としては18位だった。 レース後のミックスゾーンで“あなたは決勝の後、なかなかマシンから降りずにいた。普段はそんなことをしませんが、どんなことが頭をよぎっていたのでしょうか?これから、しばらくの間に何かが起こるのでしょうか?”とインタビュアーから尋ねられ、リカルドは目に涙を浮かべながらこう返答している。 「そうだね……。僕は多くの感情が湧き上がってきたんだ。なぜなら、そうなる(今回が最後になる)可能性があることはわかっているからね」 「もちろんレース後で疲れて、なかなか立ち上がれなかったということもある。ただ、コクピットは僕にとって慣れ親しんだ場所だし、その時間を満喫したかったんだよ」
また、チーム公式メディアを通してリカルドはこう振り返っている。 「金曜日の段階では感触も良かったし、上を狙えると思っていた。きっと力強い週末になるはずだと信じていたけど、そこから遠ざかってしまったね」 「追い越しが難しいレースで、突き抜けて速いドライバーはいなかった。結局、僕らの速さは十分ではなく、ユウキ(角田裕毅)もポイント圏外で終わってしまった」 「最後にはファステストラップを狙える位置にいたので、それを手にできて本当に良かった。ファンのみんなによるドライバー・オブ・ザ・デイにも選ばれたし、本当に特別な気分だよ」 リカルドはファステストラップをマーク。これはランド・ノリスの1ポイント加算を防ぐもので、レッドブルグループとしてマックス・フェルスタッペンのタイトル争いを微力ながら援護射撃したことになる。 1989年生まれ、現在35歳のリカルドはHRT、トロロッソ、レッドブル、ルノー、マクラーレンと渡り歩き、2023年からレッドブルのリザーブに。同シーズンの途中から前身がトロロッソであるアルファタウリ(現VCARB)復帰を果たした。 だが2023年の後半戦、2024年と僚友角田裕毅に比べてアドバンテージを示すことができず、今季はここまで獲得ポイントが角田22-12リカルドと苦戦していた。実績あるドライバーながら、結果が伴わないとしてシート喪失のうわさが絶えない状況となり、リアム・ローソンのレギュラー昇格説が有力となりつつあった。 キャリア8度優勝のオーストラリア人ドライバーは、果たしてこの後どうなるのだろうか。今回、リカルド単独のレース後インタビューが『F1』公式でピックアップされるなど、大きく注目を集めている。 もちろん内部的には今後の方向性が定まっていることだろう。近日中にも何かしらの動きが発表されることになりそうだ。