「難問を初見で解く人」が自然とやってる最強テク 算数でも数学でも有効「小さな数で試す」考え方
この方法を使うと、「1gの分銅と3gの分銅」の2つだけで、「1~4g」が量れます。2gのものでも、「3g-1g=2g」とすればいいからです。そして「5g=9g-1g-3g」なので、次に必要な分銅は9gとなります。 「1gの分銅と3gの分銅と9gの分銅」で「1~13g」が量れ、「14g=27g-1g-3g-9g」なのでその次は27g……と考えていくと、答えは「1g、3g、9g、27g、81gの5個」となります。この5個さえあれば、1~100gまで1g刻みで量れるわけです。直感に反して、かなり少ないですね。
■知識があれば楽だが、知識がなくてもたどり着ける ちなみに数学が得意な人のために補足をしておくと、これは3進法的に考えることができます。 ある重さを量る際に「分銅を置かない(0)」「分銅を天秤の同じ側に置く(+1)」「分銅を反対側に置く(-1)」の3つの選択肢を持ちます。こう考えると、3進法ですべての整数を表すことができるとわかるので、「1g、3g、9g、27g、81g」という3の累乗の数の分銅を使えば表すことができるとわかります。
そういう知識があれば簡単な問題ではあるのですが、知識を使わなくても、「1gだとどうだろう?」「2gだとどうだろう?」「3gだとどうだろう?」と順番に考えいけば答えにたどり着ける問題でした。 このように具体的に小さな数を当てはめて「実験」を繰り返していくことで問題が解けるようになるというのは、とても面白いポイントだと考えられます。ぜひ参考にしてみてください。
西岡 壱誠 :現役東大生・ドラゴン桜2編集担当