ロンゾ・ボールが罰金肩代わりも金額を一桁間違える…エンジェル・リース“裏話”明かす
大怪我を乗り越え、3シーズンぶりにNBAのコートに復帰したロンゾ・ボール(シカゴ・ブルズ)。再離脱を避けるべく、チームも背番号2を慎重に扱っており、プレータイムこそ平均17分程度とコンパクトだが、その才能は錆びれることなく、コートの随所でスキルとIQの高さを披露している。 手間のかかる弟を持ったからか、ロンゾは面倒見のよい人柄なのだろう。ボール家の長男は、ルーキーにしてWNBAのリバウンド王に輝いたエンジェル・リース(シカゴ・スカイ)のPodcast『Unapologetically Angel』に出演。この会話の中で、ロンゾがリースの罰金を肩代わりしたことが明らかになった。 遡ること半年、リースは今シーズンの覇者ニューヨーク・リバティと対戦した6月5日(現地時間4日)の試合でプロキャリア初の退場処分を受けた。この試合、リースは試合序盤に最初のテクニカルファウルをコールされており、その後のプレーでも審判に対して不満を示すと2度目のテクニカルファウルを宣告され、不本意にもコートを後にしている。 だが、同じシカゴを拠点とするブルズのポイントガードは、リースの退場処分に納得がいかなかった様子で、試合後に以下のコメントをSNSで発信し、同胞を擁護した。 「リースを退場にした審判はどうかしている。自分がやるべきことをわかっていない。エンジェル、お金は持っておいて。俺が払っておく」 WNBAでは、1度のテクニカルファウルにつき200ドル(約3万円)の罰金が課せられる。リースに対しては最初のファウルが後日取り消しになったため、1回分の罰金処分が義務付けられていたが、ロンゾはこの分を代理で支払ったようだ。 しかし、このエピソードには続きがあった。リースがロンゾに「私の罰金を払ってくれましたよね?この裏話を知っていますか?」と尋ねると、ロンゾは怪訝な顔をしながら「どういう意味?」と返答。すると、リースは衝撃の事実を話し始めた。 「あなたは私に2000ドル(約30万円)をくれましたよね?実際の罰金額を知っていますか?たったの200ドルでした」 そう、ロンゾは金額を勘違いして一桁多くリース陣営に渡していたのだ。これを聞いたロンゾは、さすがに驚きが隠せなかった様子で、当時の出来事をこう振り返っている。 「そうなの?実際に(テレサ・)ウェザースプーン(シカゴ・スカイの監督)に連絡をして、君がその罰金(2000ドル)を受けたことを確かめたんだ。俺が如何に彼女のことを信頼しているのか、わかるだろ?」 リースによれば、彼女は後日、ウェザースプーンから現金でロンゾが支払ってくれた金額を受け取ったようで、リースはこの場を借りてロンゾに感謝を伝えている。 一連のやりとりを踏まえると、この勘違いはウェザースプーンHCの言い間違い、またはWNBAの罰金額を正確に把握してなかったことが原因だったと言える。しかし、ロンゾが罰金を肩代わりしたことは事実であり、この行動は同選手がリースおよびWNBAを支持する確かな表れとなった。 NBA選手同士のPodcastだからこそ聞けるユニークなエピソード。だが、約27万円の差額の行方も気になるところだ。 文=Meiji
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