「嫌な仕事」 断っていいラインと心構えって? 意義がない仕事を減らしたい! カギを握る“ふわっとした空気感づくり”
気持ちよく仕事をしたいと思いながらも、「嫌な仕事」を振られることがあります。そもそもなぜ嫌だと感じてしまうのでしょうか。「意義のない仕事」だとしたら、どうすれば日頃から減らせるのでしょう? ビジネス書『嫌な仕事のうまい断り方』を執筆した、戦略コンサルタントでデータサイエンティストの山本大平さんにインタビューしました。
【山本大平(やまもと だいへい)】 戦略コンサルタント/データサイエンティスト 新卒でトヨタ自動車に入社。新型車の開発業務に携わり、グループで開催のデータサイエンス大会での優勝経験を持つ。 その後TBSテレビへ転職し、看板番組のプロモーションやマーケティング戦略を手がける。 アクセンチュアで経営コンサルタントの経験を積み、2018年に経営コンサルティング会社F6 Designを創業。 著書に『嫌な仕事のうまい断り方』(日経BP)ほか
「この仕事に意義がない」と感じる原因
──「仕事に意義がない」と感じてしまうケースが日頃からありますが、様々な企業のコンサルタンティングをされている山本さんは、どのように分析されていますか? 山本:仕事に「意義がない」ケースは2種類に分けられると思います。一つは「本当に意味がない」。もう一つは、その人が「意義を感じ取れていない」ケースです。 何のために会社があって、目の前の仕事をしていて、社会とも交わっているか。それを理解しないままの状態です。組織内で上司との認識がずれてしまったままで、「この仕事って、意義がないよね」と思い込んでいる場合もあると思うのです。 小さな会社であればこうした悩みはあまりない傾向にあります。仕事の意義に対する解釈が浸透しやすいため。一方で、従業員1万~2万人の大企業では、こうした現象が起きやすいです。 実は意義のある仕事なのに、同僚が「意義がない」と感じてしまうのはなぜでしょうか? 一つには、その社員と上司との間で意識の「土台作り」が欠けている点があると思います。