職場の暖房が「25度」って暑すぎませんか…? 空気がよどんでいて気持ち悪くなってしまうのですが、法律で「暖房は何度まで」のように決まっていないのでしょうか?
職場の暖房温度は、自分で自由に設定できないことが多いために中には暑いと感じる人もいるでしょう。寒いのも困りますが、暑すぎるのも体調を崩す要因となることが多いでしょう。 本来は快適に働くための暖房でも、人によっては作業効率が下がる可能性もあります。今回は、職場の暖房温度が25度で暑いと感じたときの適切な対処方法などを紹介していきます。
そもそも暖房で25度は適切なのか?
労働安全衛生法に基づき定められている事務所衛生基準規則では、空気調和設備がある事業所の室温を18度以上28度以下としています。この温度に保つことは義務ではなく努力目標ですが、25度であれば適切と考えていいでしょう。 なお、環境省は令和元年度の「ウォームビズ」において、暖房時は室温を20度に保つことを推奨しています。これは、オフィスにとどまらず一般家庭も対象です。 ウォームビズで推奨している温度も、暖房の設定温度のことではありません。20度とは室温のことであり、こちらについてもあくまで目安です。20度に保つことを目安に、適温になるよう心がける必要があります。なお、ウォームビズは地球温暖化対策を考えたもので、働きやすい環境作りとは目的がやや異なります。
室温が25度で暑いと感じるときは?
職場の暖房が暑いと感じたときは、次のいずれかの方法を取ってみるといいでしょう。 ・設定温度を下げられないか相談してみる 少人数の職場なら、ほかの人はどのように感じているか聞いてみるのも解決策の1つです。もしも、ほかの人も暑いと感じているなら、空調の温度を下げれば解決できます。温度を調整するときは、周囲の意見を聞きながら下げすぎないよう注意が必要です。また、可能であれば風向きを変えてみることも効果が期待できます。 ・可能であれば席替えをしてもらう 同じ部屋でも、場所によっては人より暑く感じることもあります。例えば、温風の吹き出し口の近くもそうですし、窓際など日差しが当たる場所などもそうです。体質によっても室温の感じ方は人それぞれに違います。寒いと感じている人がいれば、可能であれば席を代わってもらうのもいいでしょう。 ・服を工夫して体感温度を下げる 職場が暑すぎると感じる人は、あまり服を着込まないことも必要な対処法です。薄手のシャツなど暑すぎない服装を心がけ、はおり物や上着などで簡単に調整できるようにしましょう。厚地の服を選んだり重ね着したりすると、暑いと感じても業務中は簡単に脱げません。 ・外に出るなどして冷たい空気に当たる 休憩がこまめに取れる職場なら、ときどき室外に出て冷たい空気に触れるという方法もあります。あまり頻繁に離席するのはいけませんが、適度に外に出るだけでもリフレッシュできます。 ・冷たい飲み物で体温調整する 冷たい飲み物で体温調整を図るのも対策の1つです。空調の温度も下げられない、席も代えられないというときは、冷たい飲み物でクールダウンしましょう。
職場が暑すぎるときは適切な対策を
室温が25度というのは、事務所衛生基準規則で規定されている適温の範囲内です。2022年に実施された調査でも暖房の平均設定温度は25度ですから、高すぎるとはいえません。 とはいえ、体質によっては暑すぎると感じる人もいるでしょう。寒すぎたり暑すぎたりすると、業務効率にも影響を及ぼします。室温が気になったときは設定温度を変えてもらうか席替えを相談する、服装で調節するなどし、適切な対策での体調管理を心掛けましょう。 出典 厚生労働省 事務所衛生基準規則の一部を改正する省令案概要 環境省 令和元年度「ウォームビズ」について 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部