『プレミア音楽朗読劇 VOICARION XVIII~Mr.Prisoner~』上川隆也・林原めぐみ・山寺宏一・藤沢文翁 インタビュー
「どうしても観ていただきたい」と言える、心地よく高揚する作品
――最後に、この作品を楽しみにしてくださっている皆さまへのメッセージをお願いします。 藤沢 この物語の中に「どんなに素晴らしい場所でも、逃げ出したいと思ったらそこが牢獄になる」というセリフがあります。8年前に上演した時よりも、ちょっとテレビをつけたりネットにアクセスしたりしただけで、たくさんの牢獄が見えてしまう時代になってしまったような気がします。だからといって、一緒になって僕たちの気持ちも落ちていく必要はない。この作品は牢獄がテーマですが、全員がそこから抜け出す鍵を手に入れることができる話です。ご覧になった方がもし何かしらの牢獄に囚われているなら、そこから出る鍵の見つけ方を探す、その鍵になればいいなって思います。 山寺 とにかく、どうしても観ていただきたい作品です。この作品で、このメンバーでやってて、「面白くないな」って言われたら声優辞めちゃおうかなって思うくらい、自信がある。ぜひ劇場にいらしてください。 林原 この作品は、もちろん目でも観ているけど、ものすごく聴覚を使う作品だと思います。説明が難しいけど、そこがロンドン塔の牢獄であり、庭でありっていう変化を、舞台セットを変えることなく皆さんの脳の中で創るというイマジネーション。良い意味で脳が疲労すると思うんです。でも“疲れる” のではなく“憑かれる” ことを心地よく、高揚と共に感じられる、非常に珍しい舞台だと思うので、体感しない手はないと思います。……以上! 一同 (笑)。 上川 先ほど、演出をはじめとして何ひとつとして初演から変わることなくお届けすると言いましたが、実は公演回数は16ステージと、大幅に増えているんです。演者それぞれのちょっとした息遣いや音楽の間が、16回分変化を来し、毎回お芝居がうねっていくことになります。それはどんなお芝居も一緒ですし、もちろんこの物語も例外ではありません。16ステージ、ひとつとして同じ『Mr. Prisoner』はありません。ぜひお客様だけの『Mr. Prisoner』をご覧になっていただきたいと思います。 3人のキャストと4人の演奏者によって紡がれる、珠玉の物語は8月21日(水)~9月1日(日)、シアタークリエにて。 取材・文:金井まゆみ 撮影:岩田えり <ヘアメイク> 上川隆也:大野真二郎 林原めぐみ:小竹珠代 山寺宏一:岩井マミ <スタイリスト> 上川隆也:黒田匡彦(KUMSTYLE) <衣装クレジット> 上川隆也:Losguapos for stylist/03-6427-8654 <公演情報> プレミア音楽朗読劇 VOICARION XVIII~Mr.Prisoner~ 公演期間:2024年8月21日(水)~2024年9月1日(日) 会場:シアタークリエ