メイド・イン・ジャパンの確かなキッチン用品10選。
⚫︎《玉子焼鍋》使い込むほど育つ、プロ愛用の名器。
均一に熱が通るため、焼きムラや焦げ付きが生じにくい銅の調理器具。なかでも〈中村銅器製作所〉の《玉子焼鍋》は、外はふっくら中はしっとりの玉子焼きができると、料亭や寿司店など、プロの調理家が好んで使っている。手に取ったときに感じるずっしりとした重みは、厚手の銅を用いているため。これにより保温性をさらに高め、しっかりと余熱調理ができるように考えられている。また、内側に施された錫引きの油なじみが良いため、初心者でも使いやすい。ただし、メンテナンスにはひと手間必要。使用後は洗剤を使わず水洗いして、油をなじませることを忘れずにおけば、使い込むほどにさらに鍋は成長。より使い勝手のよい道具になっていくはずだ。 問い合わせ:中村銅器製作所
⚫︎〈大人の焼魚〉七輪の絶妙な焼き加減を再現。
焼き魚を自宅で調理するとき、魚焼きグリル、オーブン、フライパンを使うのが一般的。でも、焼いた後に身をほぐしてみたら、中まで十分に火が通っておらず、生焼けだったという話もよく聞く。理想的なのは昔ながらの七輪での炭火焼きだが、ハードルは高い。そんなときに最適なのが、この《大人の焼魚 炭グリル》だ。七輪と炭の相乗効果が生み出す遠赤外線効果の再現に徹底的にこだわり、プレート部は高加熱加工で結晶化された炭の塊から削り出し仕上げ、完成まで100日を要する。さらにステンレスの鏡面で熱を反射して食材に効率よく伝達させてくれる蓋は、両脇を大きく広げて通気をよくし、上部の穴から蒸気を逃すオリジナル設計に。これにより外はパリっと、中はジューシーという理想的な焼き上がりを堪能することができる。 問い合わせ:オークス株式会社
⚫︎〈ツボエの極上おろし金〉おろすことだけに特化した専門メーカー。
金属加工の町、新潟県燕市で1907年に創業した〈ツボエ〉。伝統の技を4代かけて現代に受け継ぎ、100余年にわたり、おろし金とヤスリを専門的に作り続けてきたメーカーだけに、素材や目的に応じたさまざまなタイプのおろし金が揃う。なかでも、ふわふわの大根おろしを軽々とつくることができる《極上おろし金 箱-hako-》は、同社の最上位モデル。ステンレス鋼にタガネで一本ずつ目立てを施し、鋭い刃を複雑かつ緻密な調整で配列。食材の繊維を引きちぎることなく、切るようにきめ細やかにおろしていく。さらに、力を入れずおろせるように容器に緩やかな傾斜をつけたり、蓋にもなるシリコーン製滑り止めも用意するなど、ユーザー目線の細かな配慮が心憎い。 問い合わせ:ツボエ