菊池風磨の「許せない!!」が生まれた背景ーー『ドッキリGP』の“全部ガチ”で仕掛けている「驚く舞台裏」 なぜ令和でも「ドッキリ番組」がウケる?
これから年末年始にかけて、さまざまなバラエティ番組が放送されるが、昭和から令和に至るまで日本のテレビ界で重宝されてきた企画がドッキリだ。 【画像】『とんねるずのみなさんのおかげでした』で、芸人より先に「池に落ちてしまった」当時のAD 日本での元祖は今から55年前、1969年に『なんでもやりまショー』(日本テレビ)のコーナー「どっきりカメラ」だったと言われている。またドッキリの語源は「心臓の鼓動が高まるほど驚く様子」が由来だという。 ■「みなさんのおかげでした」がルーツ 今やテレビだけではなくYouTubeやネット配信でも幅広く用いられている娯楽をレギュラー番組として放送しているのが、毎週土曜日19時からフジテレビ系で放送されている『芸能人が本気で考えた! ドッキリGP』(以下、『ドッキリGP』)である。
「レギュラー番組でドッキリを放送するのは結構なチャレンジなんです。『ドッキリGP』は全部“ガチ”でやっているんですよ。僕らは演者さんを真剣に騙しにいく“完全ドキュメンタリー”を目指しています」 そう語るのは『ドッキリGP』総合演出を務めるフジテレビの中川将史さん。番組内では「いつものD」というテロップでお馴染みの人物だ。中川さんはこれまで、『とんねるずのみなさんのおかげでした』(以下、『みなさん』)や『さんまのお笑い向上委員会』といった人気番組を担当してきた。
いわば、バラエティ番組の申し子だが、それら番組がルーツとして『ドッキリGP』にも生かされているという。 中川さんは2002年にフジテレビに入社。3年目に少年時代から大好きだった『みなさん』のADに配属となる。『みなさん』ではADからディレクター、プロデューサーとして14年にわたり関わった。フジテレビの看板バラエティー番組での経験がドッキリ番組を制作する中での彼のルーツだ。 『みなさん』といえば、ゴルフ場のグリーンに見立てた落とし穴に何も知らない演者(騙される側の人)を落として、その落下の美しさやリアクションを競う『全落・水落』シリーズや、ドッキリを仕掛けられた人が、再度まったく同じドッキリを仕掛けられ、そのリアクションの面白さを競う『ガッチャンコステークス』といったドッキリ系企画も多い。