<一球入魂・’22センバツ木更津総合>第5部 選手紹介/3 三富大輝外野手/山田隼外野手/水野岳斗外野手 /千葉
◇けが乗り越え中軸担う 三富大輝外野手(1年) 「空振りになっても相手にプレッシャーを与える思い切りの良さ」。自らこう分析する力強いバッティングで中軸を担う。 昨秋は波乱に見舞われた。船橋法典と対戦した県大会2回戦の初回。走塁中に突然、脚が進まなくなった。選手交代し、駆け込んだ病院で「右太もも裏の肉離れ」と診断された。 練習できない間はボール集めなどサポートに徹した。その後練習に復帰はできたが、捕球時の踏み出しなどで瞬発力が落ちていた。完全に戻すことができたのは年が終わるころ。「励まし、背中を押してもらった」と仲間への感謝を口にする。それだけにセンバツにかける思いは人一倍だ。「出場できなかった試合の分、チームに貢献したい」 ◇攻守でチームけん引 山田隼外野手(2年) チーム打率が3割5分を超える強力打線を引っ張るリードオフマン。昨秋の県大会では過去最多の5本塁打と、春、夏、秋を通じて県大会初となる4試合連続本塁打を記録した。50メートル6・0秒の快足を買われ、秋から新たについた中堅でも手堅い守備を見せ、攻守でチームをけん引する。 だが、新記録にも満足することはない。「関東大会では厳しいコースを攻められ、バットを強く振ることができなかった」と飛びにくい木製バットも取り入れ、芯でボールをとらえる練習に打ち込む。小さい頃からの夢だった甲子園では「思い切りやる。強い打球でホームランを目指す」と大暴れするつもりだ。 26人の部員が共同生活を送る野球部寮の寮長。主将で捕手の中西祐樹(2年)と並ぶチームのまとめ役でもある。 ◇勝負強さ抜群の打撃 水野岳斗外野手(1年) 勝負どころで着実に打ち分ける抜群の打撃センスで1年生の秋から4番に座る。昨秋の公式戦打率は4割4分7厘、山田(20打点)に次ぐ14打点を挙げた。 手応えを感じた一打に東海大市原望洋と対戦した県大会3回戦の第1打席を挙げる。初球の外角気味のスライダーを思い切り打ち返し、中前に運んだ。この一打でチームは先制、「チャンスで走者を還す役割を果たせた」。 岐阜県出身。親元を離れて寮生活を送る。仲間と寝食を共にするうちに「先輩ともうまくコミュニケーションを取ることができるようになった」と話す。 初の甲子園にも気負いはない。「レベルの高いピッチャー相手に1試合で2安打は打ち、勢いで本塁打にもつなげていきたい」【長沼辰哉】=随時掲載