節約のためにエアコンを「弱」にしていますが、部屋が暑いです。「自動のほうが節約になる」と聞いたのですが、実際どちらにすべきなのでしょうか…?
暑い夏に必須のエアコンの風量設定には「弱」や「強」「自動」などがありますが、どれが電気代を抑えられるか気になる人もいるのではないでしょうか。エアコンによる電気代は、電力会社の違いだけでなく風量によっても変動があります。 本記事では、エアコンの風量設定の「弱」と「自動」では、どちらが節約になるのか、電気代の節約方法もあわせて解説します。 ▼エアコンを「24時間」つけっぱなしだと、電気代はいくらかかる? 1ヶ月の電気代を試算
エアコンは「自動」のほうが節約になる
エアコンの風量設定は、「弱」よりも「自動」にしたほうが電気代の節約になります。その理由には、エアコンの電力がかかるタイミングが大きく関わっています。 エアコンが電力を最も消費するのは、電源を入れてから設定温度に下げる、もしくは上げるまでの間です。設定温度になった後の電気代は、実はあまりかかっていません。 風量設定にある「自動」は、部屋が設定温度になるまでは強風運転で作動しますが、設定温度まで到達した後は「微風運転」となります。自動運転にすれば、設定温度までになるまでの時間がほかの風量よりも短く、結果的に電気代が抑えられるため、節約するなら「自動」にしましょう。 ダイキン株式会社が2023年7月に実施した、「エアコンの効果的な節電術で削減できる電気代を4つのケースで調査」の風量設定の検証によると、「弱」と「自動」の電気代の差は、図表1のようになっています。なお、この検証では日中11時間(午前8時~午後7時)稼働させたときの消費電力をもとに、電気代を比較しています。 図表1
ダイキン工業株式会社 エアコンの効果的な節電術で削減できる電気代を4つのケースで調査 このように、弱と自動の電気代の差は1ヶ月で990円にもなり、自動のほうが節約につながると分かります。 一方、最初から「弱」にしてしまうと、設定温度になるまでに時間を要し、その分電気代が高くなってしまうため、注意しましょう。
エアコンをつけたり消したりすると電気代が上がる
30分ほどのちょっとした外出をしたいときに「エアコンを30分つけっぱなしにするのはもったいない」と思って電源を消す人が多いですが、それはかえって電気代が高くついてしまうため控えましょう。 前記の通り、エアコンは電源を入れてから設定温度になるまでが最も電力を使います。こまめに電源をつけたり消したりすると、電力が大幅に消費されてしまうため、30分程度の外出であればエアコンをつけたままにすることをおすすめします。