「プロ野球90年」漫画家かわぐちかいじさんが振り返る「江夏の21球」 「自分がもし古葉監督だったら…」
一人の力で常識を変える大谷翔平には期待しますね。とにかく体がでかいという印象が強い。日本人は投手にしても打者にしても、細やかさがあるけど体格で負けている感じがあった。あれぐらいの筋力を手にすると、今度はその細やかさが生きてくるのかな。プロでは分業が当たり前だったけど、大谷を見て投げる、打つを両方やりたがる子どもが出てくる。野球の楽しみ方も変わるんじゃないかな。 野球は日本人の性格、感覚にフィットするんだろうな。投手と打者の勝負が、間を置いてきちんと見られる。あの止まった間は必要で、こちらも思い入れを劇的に高めていく。だからそこでの勝った、負けたが面白い。ピッチクロックなんてやめてほしい。サッカーは止まってくれないので、1対1の対決を通して伝わってくる選手像というのが分からないんですよね。若い人は「分かっていますよ。見えていますよ」っていうんだけど、自分とは見方が違うんだと思う。やっぱり、1対1の対決が見られる野球が面白いな。