「まるで血の海?」「火事?」チャールズ国王の即位後初の肖像画に賛否両論…一面が真っ赤
「血の海?」「火事?」…SNSでは様々な意見
上記のように、肖像画の除幕は和やかな雰囲気で行われ、王室関係者もポジティブな反応を見せているとBBCは報じている。通常「肖像画の公開」のような話題は、公開時に「素晴らしい」と言われるものの、すぐに忘れ去られて終わる話だ。しかし今回は強烈な印象の作品だけに、公開後SNSで大きな盛り上がりを見せた。 一面を覆う「赤」から、血や炎を連想した人は多い。動画やコラージュ画像が多数SNSに投稿された。
「サタン」「不気味」「陰謀論」等のイメージも想起させたようだ。
また多くのネット民が肖像画をミラーリングすると、不思議な画像が浮かび上がることを指摘している。
専門家の間でも意見は分かれているようだ。 芸術評論家のリチャード・モリス氏は自身のXで 「この肖像画が気に入りました」とコメントし、 「偉大な画家に自分の本当の姿を描いてもらうために、あなた(=国王)は自分の欠点と(人間が)死すべき運命であるという啓示を受け入れたのです。 それこそが、ヨーがこの肖像画で捉えたものです」と深い考察を綴っている。
しかし辛口なカルチャー批評で知られるGuardian紙は、この肖像画を「星1つ」と評価。
さまざまな反応があるが、誰もが「強い印象を受ける」作品であることは間違いない。「人の記憶に残る作品である」という意味では、成功だったと言って良いだろう。 この肖像画は6月14日までロンドンの「Philip Mould Gallery」で一般公開され、その後は「Drapers' Hall」にて展示される。
文:宮田華子