漫画アプリの「and factory」が確信するスマホ漫画の未来
漫画アプリ業界では今後、スマホで読みやすい縦読み型ですべてカラーの「ウェブトゥーン」と呼ばれる形が存在感を増していきそうだ(写真:Ushico /PIXTA)
大手出版社の看板雑誌である小学館「週刊少年サンデー」や集英社「週刊ヤングジャンプ」のアプリ版など、出版社と共同で漫画アプリの運営を手がけるand factory(アンドファクトリー、 7035 )。運営する7つのアプリの月間利用者数(MAU〈Monthly Active Users〉)が合計1100万人を突破するなど、漫画アプリ業界で随一の企業となっている。 そんな同社が、ここに来て転換期を迎えている。漫画アプリは堅調に推移する一方、スマートホステルなどを運営するIoT事業が新型コロナの直撃を受けて大きく落ち込んだ。その結果、2020年8月期は上場後初めてとなる営業赤字に転落、今年10月に発表された2021年8月期決算も連続の営業赤字となった。目下、IoT事業では事業売却など構造改革を実施し、漫画アプリを中心に業績回復を急いでいる。 同社は既存の漫画アプリに加えて、世界的にユーザーを増やし、地位を得てきているデジタル漫画の表現形式「ウェブトゥーン」へ参入するなど、成長に向けた投資を加速させている。ウェブトゥーンは、全ページがカラーの縦読み型でスマートフォンに最適化されたデジタル漫画だ。 こうした施策も含めて、どのように会社を成長軌道に復帰させていくのか、同社の青木倫治社長に聞いた。
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井上 昌也