暗礁に乗り上げたライドシェア、それでも市場狙う11銘柄
世界的に普及しているUberなどのライドシェア全面解禁には、タクシー業界からの根強い反発がある。政府は今後どのような施策を練るのだろうか(写真:ブルームバーグ)
ライドシェアは暗礁に乗り上げてしまったのか。9月の自民党総裁選に立候補した小泉進次郎元環境相は、「選択的夫婦別姓制度」などとともに「ライドシェア全面解禁」を重要施策として公約に掲げた。 が、小泉氏は総裁選に敗れ、石破内閣が発足、石破茂首相は施政方針演説やその後の衆院選公約ではライドシェアについて全く触れていない。「ライドシェア全面解禁」は封印されてしまった形だ。 ライドシェアとは一般ドライバーが自家用車で乗客を有償で運ぶサービスのことを指す。まずはライドシェアをめぐるこれまでの流れを振り返っておこう。 昨年11月小泉氏を中心とした超党派の国会議員は、ライドシェア導入に向けた勉強会を立ち上げた。また、当時の河野太郎規制改革相も解禁に前向きで、同月の政府の総合経済対策では「地域の自家用車・ドライバーの活用の検討を進める」と明記した。 これらを受けて今年4月、「タクシー不足の解消」を目的として、地域や時間帯を限定し運営主体をタクシー会社のみとする形で、ライドシェアの一部導入がはじまった。「日本版ライドシェア」と呼ばれる。 ただ、これは世界的に普及の途にあるドライバーと乗客が高い自由度のもとマッチングする本来の意味でのライドシェアとは異なると、小泉氏らは「全面解禁」を訴えてきた。
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野津 滋