【広島好き】床田寛樹、小園海斗、矢野雅哉、羽月隆太郎が背番号とともに引き継いだもの
来季へ向けて、新背番号が発表された。今季限りで現役を引退する野村祐輔の19番を床田寛樹が受け継ぐことが決まり、野手では小園海斗が51番から5番に。矢野雅哉は61番から4番となり、羽月隆太郎は69番から00番に変更となった。4選手それぞれが先代への思いと継承する覚悟が感じられた。
入団時から背番号28を背負ってきた床田は、「19」という数字へのこだわりではなく、野村祐輔という先輩が付けていた背番号へのこだわりだった。「特に背番号にこだわりはないですけど、ずっと格好いいなと思っていた。野村さんがもし辞めるなら、次つけたいなと思っていました」。数年前から野村本人には自身の思いを伝えており、球団にも思いを伝わっていたことで打診を受けた。
「まずは背番号を汚さないように。僕もこの2年、キャリアハイに近い数字は残していますけど、もう1つ2つ殻を破れてない感じがあったので、背番号を変えたことによってきっかけになれば。19もらうからには、野村さんのキャリアハイを超さないといけないと思うので、それに少しでも近づけるようにしたいなと思います」
最多勝、最高勝率のタイトルを獲得し、チームを優勝に導いた先代越えが背番号継承の恩返しとなる。
小園が背負う5番は、FAでオリックスに移籍する23年まで同じ左打者の功打者西川が付けてきた。チームメートとして戦っていたときから打撃指導を受け、ロッカールームでも話をしてきた兄貴分。背番号変更が決まったときには、直接連絡し「やっとかぁ」と彼らしい表現で祝福されたという。小園も「負けないように頑張ります、あの方に」と笑う。来季からは広島通算打率.299のバットマンの背中を追うことになる。
矢野もまた背番号4の印象について「小窪さんが付けているという印象が強かった」と語った。小窪打撃コーチは入団3年目の10年から20年まで背番号4を付け、16年には選手会長としてリーグ優勝したチームを支えた。「小窪さんは選手会長もして、チームの中心選手だった。僕もいずれは、そういうふうになりたいという思いでいる。それで、4番を欲しいなと思った」。今季、遊撃のレギュラーをつかんだ25歳。レギュラーの座を守るだけでなく、絶対的存在となる強い覚悟が背番号変更に込められている。