文化服装学院出身の“大の仲良し”2人が紡ぐレースブランド「ユークロニア」 繊細なレースをモダンに
文化服装学院を卒業して約10年。それぞれの道で経験を重ねたデザイナーデュオが作るウィメンズブランドが、新たな挑戦に踏み出す。佐藤百華と宮崎風(ふう)の両デザイナーによる「ユークロニア(EUCHRONIA)」だ。16~18世紀のヨーロッパのレース技術を現代風に再解釈したデザインが特徴で、布帛アイテムを佐藤デザイナーが、ニットアイテムを宮崎デザイナーが手掛けている。これまでは自社ECを中心としたD2Cだったが、25年春夏コレクションを契機に卸売にも着手する。 【画像】文化服装学院出身の“大の仲良し”2人が紡ぐレースブランド「ユークロニア」 繊細なレースをモダンに
レースの繊細さとミニマルなデザインを掛け合わせ
“着やすいレースアイテム”に昇華
“大切な記憶を閉じ込めるための服”をコンセプトに、公私共に“大の仲良し”である2人が体験した思い出をデザインに落とし込む。例えば、以前イタリア旅行をした際、偶然にも2人のコーディネートがお揃いだったことに着想したパンツや、共に収集してきたというビンテージジャケットをデザインソースにしたショートジャケットのほか、20歳の頃に互いに香水を贈り合った思い出をもとに、ビンテージの香り袋をモチーフにしたミニバッグなどをそろえる。全13型で、価格帯はアウターが3万6000~12万円、トップスが1万6000~6万3000円、ボトムスが6万~7万5000円、インナーが6000~2万2000円、小物が1万~1万3000円。
「ユークロニア」は従来のレースが持つ繊細でロマンチックなムードを、大胆でミニマルな編み地でスタイリッシュに昇華している。「繊細すぎて着づらいと思われがちなレースだが、機能性を担保してデイリユースできるアイテムを作りたかった」と佐藤デザイナーが話すように、伸縮性の高さも実現した。栃木県の工場で生産したストレッチ素材のトーションレースや、埼玉県の工場のホールガーメント技術で仕上げたレース生地などをメーンに使用しており、1サイズ展開ながら、幅広い体型の女性も着用可能な構造になっている。