文化服装学院出身の“大の仲良し”2人が紡ぐレースブランド「ユークロニア」 繊細なレースをモダンに
ブランド発足の経緯について、宮崎デザイナーは「私たちは文化服装学院で親交を深める中で、レース好きという共通点を見つけた。私は“編み”を、佐藤は“織り”を学んでいたため、両方の技術で作れるレースをブランドの起点にすることに決めた」と話す。
両人は文化服装学院を卒業後、佐藤デザイナーはベイクルーズでデザイナー職を数年務め、「第45回神戸ファッションコンテスト」で特選を受賞。イギリスのノッティンガム芸術大学に留学を果たす。一方の宮崎デザイナーはイトキンなどのアパレル企業でデザイナー経験を積み、佐藤デザイナーと同時期にイギリスのセント・マーチン美術大学のショートコースに入学する。帰国後、おのおのアパレル企業で再び勤務しながら、23年4月に「ユークロニア」を始めた。なお、佐藤デザイナーは24年3月、欧州最大級のファッションコンテスト「ITS(INTERNATIONAL TALENT SUPPORT CONTEST)」で、グランプリに当たる「ITS Arcademy Award」を受賞した。
「ユークロニア」は通常のファッションブランドのような半年ごとの新作披露はせず、年1~2回にとどめている。25年春夏コレクションはブランドスタート以来、ようやく2つ目のコレクション発表となった。これまで自社ECでのみ取り扱っていたが、今回の25年春夏コレクションを契機に卸売にも着手するという。