芸術館の市民利用さらに 長野県松本市が団体登録制度を新設へ
長野県松本市は本年度、まつもと市民芸術館(深志3)を市民が利用しやすい環境づくりとして、「定期利用者登録制度」を設ける。芸術館の条例施行規則では登録団体の施設使用料の減免を定めている一方、登録制度そのものがないため、定期利用ができなかった。登録制度がある市音楽文化ホール(島内)や波田文化センター(波田)と足並みをそろえ、市民により開かれた劇場を目指す。 19日の市議会6月定例会一般質問で、上條美智子氏(市議会公明党)の質問に、小口一夫文化観光部長が答えた。 市民芸術館は芝居や演奏の練習に使えるスタジオなど日常的に利用できる施設が整っている。しかしホールの規模が大きく、文化系の利用団体が定期的に練習で使用することがほとんどない。これまでも市議から登録制度を求める声が上がっていた。 市の他の文化施設は登録制度があり、音文ホールは43団体、波田文化センターは1団体(5月末現在)が登録している。ともに使用料の3割が減免されている。 市文化振興課は他の文化施設との整合性を図った上で、団体の登録要件や登録方法などを定める。登録制度が整えば、市民芸術館を拠点に活動する文化団体の活動が活発化することが期待される。 小口部長は「芸術館の管理運営方針に『市民の発表の場としての活用』を掲げているため、市民団体の活動を支援し、発表の場として活用できるよう努めていきたい」と話している。
市民タイムス