アルペン競技場、電線盗難 白峰、スキー営業不透明
白山市白峰の白峰アルペン競技場の一帯で、リフトなどにつながる電気配線が盗難被害に遭ったことが25日、分かった。いずれも工具のようなもので切断され、銅線などが根こそぎ奪われた。管理する市は白山署に被害届を提出、署は窃盗事件として捜査している。復旧工事が進められる方向だが、スキーシーズンの営業に間に合うか不透明な状況だ。 市によると、今冬の営業に備えた作業を行っていた業者が1日、変電設備内の電線が無くなっているのに気付いた。施錠された扉が鍵ごと壊されていた。 周辺のコースにある二つのリフト設備の電気配線や監視小屋の配電盤に入ったケーブルも盗まれ、レストハウス内や休止中のコースでも被害が確認された。現場はそれぞれ1キロ程度離れており、窃盗グループが林道を車で移動しながら盗みを重ねた可能性があるという。 白峰アルペン競技場は12月22日に今季の安全祈願祭を行い、来年1月3日にオープン予定だった。全国予選を兼ねた石川県中学、高校スキー選手権など各種大会が年明けに控えており、市は競技団体に、復旧が間に合わなければ大会の会場変更や中止も視野に検討せざるを得ないと伝えた。 市スポーツ課の担当者は「復旧工事でリフトが動かせるかどうかを見極めている。早期に営業体制を整えたい」と話した。盗難被害は25日に開かれた市議会の全員協議会で報告された。