全固体電池の現在地 2025年が決定的な年に 各メーカーのポジションは?
メルセデス・ベンツ
メルセデス・ベンツはバッテリー製造の米ファクトリアル社と提携しているが、技術責任者であるマルクス・シェーファー氏は全固体電池の必要性を疑問視している。同氏は今年初め、ここ数年の液体リチウムイオンバッテリーの進歩により、「(全固体電池は)必要ないかもしれない」と述べた。メルセデス・ベンツは以前、2030年までに主力車種に全固体電池を搭載したいとしていた。
フォルクスワーゲン・グループ
世界第2位の自動車メーカーであるフォルクスワーゲン・グループは、米国の新興企業クアンタムスケープ社が開発した全固体電池技術の拡張に取り組んでいる。年間最大80GWh(100万台分に相当)の全固体電池を生産するライセンス契約を締結した。 まだ具体的なスケジュールは決まっていないが、その規模を考えると、全固体電池が次期ゴルフに採用される可能性もある。第9世代のゴルフは2028年に発売予定で、フォルクスワーゲンは他社と同じく2020年代後半の実現を視野に入れていると思われる。
チャーリー・マーティン(執筆) 林汰久也(翻訳)