【疑問】なぜクジラを遠洋に導くことができなかったのか・・・理由は過去の死亡事故 大阪・堺泉北港で死んだクジラ 死骸は埋設処理へ
19日午前11時ごろ大阪府の堺泉北港内にとどまっていたクジラが死んだことが、専門家により確認されました。 クジラの死骸については堺市西区築港新町の府所有の土地で、産業廃棄物の埋め立て処分場である「堺第7ー3区」に埋めることが決定しました。 死因について大阪市自然史博物館の専門家・鍋島靖信さんは「エサがなく、食べられなくて、身体の中で油がつくれなくなり、低体温症で死んだと思われる」と話しています。 クジラをうまく遠洋に誘導するなど、方法はなかったのでしょうか。 19日午後4時から開かれたクジラの死骸の処分法方に関する会議の中で大阪府の幹部は「過去に愛媛県宇和島市で沖に逃がそうとしたケースがあったが、ボートが転覆し死者が出たことから難しいと判断した」と話しました。 2007年、宇和島市の漁港で体長15メートルほどのマッコウクジラが迷い込み、ヒレにロープを巻き付け沖に引っ張り出そうとしました。しかし、クジラが激しく暴れ、1隻が転覆。乗っていた3人が海に投げ出され、2人はすぐに救出されたものの、58歳の男性1人が死亡したということです。 吉村知事は 「強制的に外洋に送ろうとすると過去に死亡事故がおきていますし、専門家にきいてもむずかしいということだったので、今回は見守っていました」 「なかなか自然界において、むりやり人の力で動かすのは難しいのかなと思います」 と話しました。