「常勝ジャイアンツ」背負う覚悟…坂本勇人・菅野智之・長野久義が語る信条
――1年目に13勝を挙げると、2年目には開幕投手を務め、エースへの階段を上っていく。
「1年目に開幕から3連勝して、20勝ぐらい勝てるなと思った。でも研究され、それまで空振りしていた球がバットに当たり、ヒットになるようになった。後半戦に巻き返して、クライマックスシリーズで完封し、日本シリーズも経験した。いい時とダメな時を両方経験できて、2年目はまた違った気持ちで『行ける』というのはあった」
――19年から背番号18になった。その時の思いとは。
「言葉で表せないぐらい重みがある番号。前年のオフに原監督から『来年からどうだ、18番』と言われ、簡単に返事ができなかった。『考えさせてください』と。気軽に返事をしていいものじゃないと思った」
――エースの重圧と、どう向き合ってきたのか。
「過度に背負い込んでも、自分の力で何かできることじゃない。それより、その試合を勝つこと。先制点、四球を与えない、無駄な進塁をさせない。やるべきことは変わらない」
――自身が苦しい時も後輩には助言をしてきた。
「4万人の中で投げる喜びを知ってもらいたいので。今季も球団から支給された端末で、西舘(勇陽)や(堀田)賢慎ら一軍、二軍を行き来する選手のファームでの投球を見て、『俺はこう思うよ』と伝えていた。配球、組み立てというのは、彼らより経験があるから」
――巨人は特別な球団との思いは。
「それはあります。悪かったら100倍たたかれるし、良くて普通。世間から向けられる目は、やっぱり厳しいものがある。それだけに、ジャイアンツで活躍したら、人が見られない世界が見られると思っている」
――坂本選手は、菅野投手のことを「若い時から勝敗の責任を共に背負ってきた特別な存在」と表現する。
「僕にとっても特別の特別。(坂本)勇人さんと長野さん、(小林)誠司もそうだけど、困った時に誰に相談しようかと考えた時、まず顔が浮かぶ」