川口ゆかりのふたり暮らしのおしゃれレシピ「島根県・隠岐で叶う、大人の島旅」
自家農園で栽培された新鮮な野菜やハーブ、知夫里島で水揚げされた魚介類など、採れたての食材を贅沢に使用したコース料理は目にも華やかで、口に入れる前から嬉しくなってしまうものばかり。もちろん、口に入れればもっと嬉しくなってしまうのだけれど。そして、何より驚くべきはそのお値段。アミューズのスープ、2種類の前菜、魚、肉、自家製パン、スイーツ、食後のお茶まで、全7品のランチコースが3630円で楽しめるのです。2~3ヶ月先まで予約が取れないのも納得。訪れる際は必ず予約を!
ローカルな島グルメを堪能するならココ!
ローカルな雰囲気を楽しみたいなら、西ノ島町の漁港近くに佇む食事処「この海はひろし」。名物の海鮮丼には、身が引き締まったヒラマサにイカ、アジ、サーモン、タコ……大将が目利きした旬の魚介がこれでもか、といわんばかりにのっていて、もう最高~! 「この時期は何がとれるんですか?」そんな問いかけから始まる会話も、島旅の醍醐味。贅沢な食体験とはキャビアやフォアグラなどの高級食材だけではなく、その地でしか味わえない新鮮な旬の食材と、その地に根ざす料理人との出合いに尽きる!大将の情熱と地元の恵みが交錯するこの場所で、そんなことを改めて実感しました。
隠岐で宿泊するなら? 日本初のジオホテル「Entô(えんとう)」
島町の島後に対し、島前(どうぜん)は、西ノ島、中ノ島、知夫里(ちぶり)島の3つの有人島からなる隠岐の島々です。その3島のうち、東に位置するのが中ノ島の海士町(あまちょう)。 そこにあるのが、リニューアルオープンして大きな反響を生んだ「Entô」です。隠岐ユネスコ世界ジオパークの拠点機能と宿泊機能が一体となった日本初の本格的なジオホテルで、36室の客室すべてがオーシャンフロントという贅沢さ。モダンで洗練されたインテリアと美しい海や山々を望む景観がすぐそこまで迫っていて、まるで客室(内)と日本海(外)が融合しているかのよう。
何もせず、ただ景色を眺める時間もおつなもの
窓を広くとったロビーからは、ジオパークのなかにいるかのような風景を楽しめます。ロビーのソファに腰掛け、周囲に広がる静けさと眼前に広がる島前カルデラの風景をただただ眺める。時の流れを感じながらゆったりと過ごすなんて、いつぶりだろう…。季節変わればまた新たな表情を見せてくれるのでしょうね。独特の地形や景観、生態系を有し、それによって育まれた人々の生活の営み、歴史文化が今も息づき、どこか本土とは一線を画す、神秘に包まれた隠岐。東京での忙しい日々に疲れたら、また隠岐へ向かうとしましょう。きっと大自然が私たちを癒してくれるはずです。
構成・写真/川口ゆかり