【日経平均株価考察】米株の下落や日銀の利上げを受けて日本株も上値の重い展開へ
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日経平均は大幅安、半年ぶりの安値圏へ
2024年8月2日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日比2216円63銭安の3万5909円70銭となりました。心理的節目となる3万6000円も割り込みました。下げ幅はブラックマンデーの1987年10月20日に3836円安となった以来の大きさでした。 前日の米株式市場でダウ工業株30種平均が大幅に下落していました。さらに、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数、主要な半導体関連銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX)も下げたことを受けて、東京市場でも幅広い銘柄に売りが出ました。 今週、日経平均はどのような動きになるでしょうか。2日の米株式市場でダウ平均は大幅続落し、前日比610ドル71セント安の3万9737ドル26セントで終えました。朝方に発表された7月の米雇用統計では、非農業部門の就業者数が前月比11万4000人増と市場予想を大幅に下回りました。さらに、失業率は4.3%と予想に反して上昇しました。投資家は、雇用市場が急激に冷え込みつつあると捉え、リスクオフの動きが加速しました。ダウ平均の下げ幅は一時989ドルに達しました。S&P500種株価指数、ナスダック総合株価指数も下げました。日本株も週初から下値圧力が高まることが予想されます。 注目すべきは日本の金利動向です。これまで日本株は、どちらかと言えば米株に連られて上下するような動きが続いていました。しかし、7月31日に日銀が追加利上げを決めると、さらなる利上げを視野に、急速に円高・ドル安が進みました。8月1日、2日の2日間だけで、日経平均は3200円近く下げました。 日銀の植田和男総裁は今後も政策金利引き上げを継続していく考えです。いよいよ日本でも「利上げ時代」に突入していきます。早くもメガバンクなど銀行銘柄に物色の動きが出ています。ただし、貸出金利などに反映されるにはまだ時間がかかることから、今はまだ仕込みの時期と言えるかもしれません。 円安・ドル高では自動車や機械など輸出関連銘柄が恩恵を受けていましたが、今後は逆風となります。一方で、これまで輸入物価の上昇に苦しんできた小売業などは円高によるメリットが得られます。業績の動向などを見極めたいところです。