【解説】株価“史上最大の下げ幅”…大きな2つの要因 下落いつまで? 経済への影響は
日テレNEWS NNN
5日、日経平均株価が大暴落しました。株価が下落した背景には、大きく分けて2つの要因があるといいます。考えられる日本経済への影響も含めて、日本テレビ経済部・金融担当キャップの渡邊翔記者が解説します。 【画像】“パニック安”株価大暴落…1日で4400円超下落 「新NISA」投資どうすべき?
■株価下落…2つの要因
鈴江奈々キャスター 「5日は(日経平均株価が)“大暴落”ということで、この先の影響も気になるところですが、どうなんでしょうか?」 経済部・金融担当キャップ 渡邊翔記者 「今年に入ってからの日経平均株価の動きを確認します。7月11日に史上最高値の4万2224円2銭をつけました。その後、少し落ちましたが、7月31日には3万9101円82銭まで回復していました。しかし、その後に株価が一気に下がってきて、5日は3万1458円42銭で取引を終えました。下げ幅が、5日は過去最大になり、今月2日の先週金曜日、前の営業日と比べると、4451円28銭の下げ幅となっています」 鈴江奈々キャスター 「先週から株価は急落して、その下げ幅というのがこれだけ大きくなっているんですが、なぜこんなに一気に下がったのでしょうか?」 渡邊記者 「大きく分けて2つの理由があります。1つは円高の進行です。先週、日銀が利上げを行いました。一方、アメリカでは逆に金利を下げる利下げが始まりそうだとなって、円高が一気に進んでいます。5日の円相場は一時、1ドル=141円台になりました。円高は輸出企業にとってはマイナスの影響があるので、結果として株価を下げる要因にもなっているということです」 「もう1つ、それよりも大きな要因があります。アメリカで先週発表された経済に関する指標が市場の予想よりも悪かったので、アメリカの景気が後退するのではないかという懸念が一気に広がったことです。アメリカの株価が大きく下がると、その流れを受けて日本の株価も急落したということです。7月には4万2000円台まで上昇して史上最高値を更新したばかりでしたが、8月に入ってからの株価の下げ幅は1日、2日、5日のわずか3営業日で実に7643円となりました。市場関係者に聞くと、『5日の株価はさすがに下げすぎだ』と。株価が一気に下がることで投資家が『自分も株を売らないといけない』とパニックになってしまって、どんどん株が売られる状態になったというふうに分析しています」