意外な出会いも!Facebookを使った友達作りが人気を集める理由
マーケティング・マネージャーとして働くフェイスさん(28歳)は、仲の良かった友人の多くが子どもをもつようになったため、自分と似た立場にある友人をもっと作ろうとFacebookのグループに参加しました。 彼女は地元のグループを見つけ、WhatsApp(無料で通話やチャットができるツール)でチャットをはじめました。しかし、フェイスさんは「このグループの人たちと深く仲良くなることはないだろうな」とすぐに直感したそう。 「境界線(バウンダリー)がほとんどないように感じました。暴言を吐いたり、失礼な反応をする人をいたり、さまざまでした。ある人は、午前3時に帰宅ができなくなったから私たちに迎えに来てほしいと頼んできました。まだ知り合って間もないにもかかわらず、です」 フェイスさんはこうした関係はよくないとメンバーに伝え、グループから抜けました。
近所のスーパーで買い物をする人全員と親友になれるわけではないのと同じように、オンラインで出会った人と親友になれる可能性はかなり低いでしょう。バーチャルな友人からリアルな友人になるにはそれなりのプロセスや運、そしてお互いの努力が必要なのかもしれません。 エラさんとイジーさんの場合、実際に会う前にオンライン上で時間をかけて友情を育みました。そのことが功を奏したと言えるでしょう。
「友達作りに適していないグループ」に要注意
ネットいじめ、荒らし、なりすましなど、ネット社会ではさまざまな問題が横行しています。 <antibullysoftware.com>によると、オンラインで報告されたいじめの87%はFacebookで発生しているのだそう。Facebookはこうした行為の通報・報告機能を備えていますが、それでもなお、こうした問題が発生しつづけています。 大学院で心理学を専攻する24歳のエランさんは、Facebookのグループを使って友人を作ろうとしました。しかし自閉スペクトラム症だということを伝えると、ネット上で批判的なコメントが多く寄せられるようになってしまいました。 「私の投稿に対して嘲笑を意味する絵文字をつけられたり、ひどいコメントを書き込みされることもありました」 また彼女は、グループ内でいじめにあっただけでなく、あるFacebookグループから削除されたこともあるそう。グループによっては、管理者やモデレーターがこのような問題をすぐに感知して対処してくれるところもあります。しかしそうでないところもあるので注意が必要です。 多くのFacebookグループは、特にデリケートなトピックや問題に焦点を当て(例えば摂食障害、強迫性障害など)、安全な空間を提供することを目指しています。 ほとんどの人は「自分と同じような境遇の人とつながるために」こうしたグループを利用しますが、トリマーを目指す24歳のケルシーさんは「そうでない場合もあるのです」と説明しています。 「これらのグループは同じ悩みをもつ人たちが安心感を与えることができる場所ですが、不安感をあおるような事態が起こることも時々あります。強迫性障害である場合、症状の悪化につながる場合もあります」 「とはいえ、私にとってFacebookはメンタルヘルスに役立つツールを見つけるために助けられています。友達を見つけ、サポートバブル(支援の安全圏)を形成する人もいます」