練習するDeNA・東克樹＝みずほペイペイドーム（渋井君夫撮影）

復帰マウンドは大一番になる。左太もも裏肉離れで離脱していたDeNAのエース東が、29日の日本シリーズ第3戦に先発する。本拠地では痛恨の2連敗。負ければがけっぷちに立たされる敵地での一戦を前に、「流れを変えられるような投球を心がけたい」と意気込む。 12日のクライマックスシリーズ（CS）ファーストステージ初戦で走塁の際に負傷後、指名打者制で打席に立たずに済む第3戦での復帰を目指してきた。大原投手コーチによると、本来約4週間かかる復帰プランを2週間前倒し。1軍に同行しながら調整し、「ピッチングに関しては万全の状態で臨める」と言い切る。 打球処理などのフィールディングはやや気がかりだが、「もう、やるしかない。気合で」ときっぱり。 「プロ野球生活の中で、日本シリーズに出られる回数も何回あるかわからない」と、多少のリスクはいとわない心構えだ。 ベンチ裏のモニターから見届けることしかできなかったCSは「何もできず、悔しい思いもした」。重圧は感じていない。「投げられる喜びを感じながら、マウンドに立てたらいい」。2チームしか立てない頂上決戦を楽しみながら、逆襲への切り札になる。（川峯千尋）