悠々と泳ぐジンベエザメはロボットだった。中国の水族館に怒りの声。「騙すのが目的ではなかった」担当者の驚きの言い訳とは?
水族館の水槽を悠々と泳ぐ巨大なジンベエザメ。しかし、よく見ると何だかおかしい。体に継ぎ目があるように見えます。 【すぐに分かる?】これが世界を騒がせたジンベエザメ型ロボットだ(動画) 実は、このジンベエザメは精巧なロボット。入場客からは返金を求めるなど怒りの声が上がっています。
5年間の改装工事を経てリニューアルオープンした巨大水族館
騒動が起きたのは、経済発展が著しい中国湾岸の深圳(しんせん)市の水族館「小梅沙海洋世界」です。5年間の改装工事を経て、10月1日に仮オープンしたばかりでした。 約6万平方メートルの広大な敷地に、海洋館、クジラ・イルカ館、歓楽劇場、アシカ混養飼育館などの5つの展示エリアが林立しているそうです。
入場客から怒りの声「会場はあまり広くない上、ジンベエザメも人工物でした」
米紙ニューヨークポストによると、1週間の試験営業期間中に10万人の入場者が訪れました。 しかしジンベエザメの展示を見た人からは落胆の声が出ました。 「会場はあまり広くない上、ジンベエザメも人工物でした」 「午後3時までに、人々はすでに払い戻しを要求していました」 「もっともガッカリした展示はジンベエザメ」 こんな不満の声がネットに続々と寄せられているそうです。 水族館の担当者は、入場者の批判に対して「サメロボットの制作には数百万人民元もかかった」と説明。日本円換算だと約2000万~2億円程度になります。「入場客を騙すためではなく、ジンベエザメの取引を禁止する法律を遵守するため」と釈明しているそうです。 同館の入場者が撮影したサメロボットの動画を、シンガポールのテレビ局「CNA」がYouTubeに投稿しています。無数の本物の魚に囲まれて泳ぐ様子は、一見しただけではロボットと気がつきにくいですが、よく見ると体に縦に継ぎ目があり、動きもややカクカクしていることが分かります。
宇宙開発の技術を応用して作られたサメロボットだった
騒動を起こしたサメロボットですが、8月に中国国営放送「CGTN」がYouTubeで紹介したのと同じものと見られています。 同放送によると、中国東北部の瀋陽市の企業が、宇宙開発の技術を応用して開発。全長約5メートル、体重は350キロ。遠隔操作やプログラムに従って泳ぐことができ、深さ20メートルまで潜ることができるとのこと。 これはこれですごい技術ですね。初めからロボットであることをアピールしていれば怒る人もいなかったのでは?と思えてなりません。
BuzzFeed Japan