自然から育へ:AIZOME Textilesの健康へのアプローチ
寝具を超えて: 藍染のウェルネスとサステナビリティへの取り組み
2023年、AIZOMEはServiceplan社と提携し、産業廃棄物である染色の副産物から生まれたスキンケア製品「WASTECARE™(ウェイストケア™)」を発売した。藍染はもとより化学物質を一切使用せず、藍と水のみを使用したオーガニックな染色方法である。このことから、AIZOMEは染色後に残る廃水に注目。ZDHC[1]の規制に従って検査を行った結果、廃水には毒性がないこと、そして、布製品と同様の効果が含まれていることを発見。その特徴を生かして廃水をそのまま利用した夜用美容液「WASTECARE™」を開発した。
「この取り組みは、環境に優しい製品を作り、繊維製品のライフサイクル全体を変革するという私たちのコミットメントを表しています。かつては廃棄物であったものを貴重な資源に変え、染色工程から出る廃水でさえも環境と健康にプラスの影響を与えることができることを実証しました。WASTECARE™は単なる製品ではなく、循環型経済の原則に対する私たちの献身の象徴であり、繊維生産における廃棄物の役割を再定義するものなのです」 AIZOMEは、テキスタイルが個人の健康や環境と調和する未来を描いている。「私たちは単なるブランドではなく、より持続可能で健康志向の世界を目指すムーブメントの一部なのです」とマイケル。 AIZOMEの道のりをこうして紐解くうちに、日々の選択と私たちの健康との間に深いつながりがあることを思い知らされた。彼らが織りなしているのは、たとえ寝具のようなシンプルなものであっても、私たちが選択する一つひとつが、よりマインドフルで健康的なライフスタイルへの一歩となりうるということを、思い出させてくれるのではないだろうか。 [1]ZDHC:Zero Discharge of Hazardous Chemicalの略。オランダのアムステルダムを拠点とするマルチステーク・ホルダーの非営利団体で、フットウェア及びファッション業界における消費者、労働者、環境を守るための革新と実践の推進を行う。ZDHCが行う「Roadmap to Zero Programme」は、ファッション業界の様々なステークホルダーと協力し、ファッションのグローバル・バリューチェーンから有害化学物質を段階的に削減する取り組みであり、プラットフォームの運営やガイドラインの作成などを行っている。詳細はこちらから:https://www.roadmaptozero.com/